ラグジュアリー
ラグジュアリー企業は創業家が手綱を握っていることも多いが、ケリング(KERING)は2025年9月、創業家外からトップを迎えた。この背景を読み解きつつ、競合のLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)など各社の後継者事情を踏まえ、数年後の未来を展望した。(この記事は「WWDJAPAN」2026年1月5日&12日合併号からの抜粋です)
記者はこう見る!

井口恭子/編集部記者
2025年、印象に残った取材
エコー・ジャパンのパンソップ・シム(Pan-seop Shim)社長。まじめで誠実な人柄が取材中にも伝わってきた上、仕事とは関係のない夢として語られた“星付きレストランのオーナーシェフ”が意外性に満ちていて懐の深さを感じた。
2026年、こんな取材がしたい
経済的・社会情勢的な先行き不透明感が続いている中でも、未来に向けてパワフルにわが道を突き進んでいる企業のトップを取材し、そのエネルギーを読者に届けたい。
ILLUSTRATION : UCA
ケリングとゼニアは創業家外から新CEO
LVMHやリシュモンはどうなる?
2025年、ラグジュアリーセクターで最も耳目を集めたニュースは、やはりケリングのトップ交代だろう。主力「グッチ(GUCCI)」の低迷もあり、ここ数年ほど業績不振が続いている同社は、25年9月15日付で創業家外かつ全くの異業種である仏自動車メーカーのルノーからルカ・デメオ(Luca de Meo)新最高経営責任者(CEO)を迎えた。一方、創業者の息子で、20年にわたってケリングを率いてきたフランソワ・アンリ・ピノー(Francois-Henri Pinault)会長兼前CEOは、同日付でCEOを退いて会長職に専念している。
43歳でCEOに就任したピノー会長は現在、63歳。「一定の年齢を超えて権力にしがみつくのは危険であり、会社のためにならない」との考えに基づき、数年前から退任の準備を進めていたという。可能であれば、自身の子どもに直接バトンを渡したかったのではないかと推測されるが、その3代目が「まだ若すぎる」ことや業績上の理由などもあり、このタイミングでの世代交代となった。
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