ファッション
連載 齊藤孝浩の業界のミカタ

年商1兆円超えのルルレモン 躍進のカギを探る【齊藤孝浩のファッション業界のミカタVol.52】

有料会員限定記事

企業が期ごとに発表する決算書には、その企業を知る上で重要な数字やメッセージが記されている。企業分析を続けるプロは、どこに目を付け、そこから何を読み取るのか。この連載では「ユニクロ対ZARA」「アパレル・サバイバル」(共に日本経済新聞出版社)の著者でもある齊藤孝浩ディマンドワークス代表が、企業の決算書やリポートなどを読む際にどこに注目し、どう解釈するかを明かしていく。今回はコロナ禍でも成長を続けたルルレモンの強さの源泉を解説する。(この記事は「WWDJAPAN」2023年8月21日号からの抜粋です)

今回はコロナ禍でも成長し続け、売上高1兆円を突破したルルレモンの財務諸表を読み解きます。5月15日号のこの連載に掲載した、2022年度版世界アパレル専門店ランキングで6位。カナダの会社なので、全米2位とは言えませんが、ギャップに次ぐ北米2位になりました。

利益は完全にギャップを抜いています。 アメリカでは10年くらい前からはやっていて、街の中でちょっとおしゃれな人たちが、あのレギンスをはいていました。必ずしもヤングではなく、20代後半から50代前半ぐらいまでの、こだわりのある人たちがはいて、足のラインを見せていました。

「Be Human, Be Well, Be Planet」という独特なアプローチと、体験提供とコミュニティー作りによる付加価値。そしてデジタル。今時のキーワードがものすごく詰まった企業です。トップ10の企業の中でも、ライフスタイル提案の切り口がはっきりしていて、毛色が全く違うし、単価も高い。こういう企業の登場は、ファッション業界としてもうれしいことだと思います。

ルルレモン 事業別売上高と全社営業利益率の推移

この続きを読むには…
残り2343⽂字, 画像6枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。