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伊勢丹、ロンハーマン、ビームス、リステア&IZAが22年春夏、気になったムード&ブランドは?【徹底解説・2022年春夏コレクションリポート】

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 有力店のバイヤーに、2022年春夏のムードと新規導入を中心に気になるブランドなどを聞いた。自己を見つめて「なりたい自分」を探し始めた消費者に選択肢を提供する、特定のイメージやトレンドに片寄らない品揃えの模索が顕著だ(記事中の写真は、各店が買い付けた商品とは限りません)。


「新しい時代・新しいスタート」に
「自己肯定し、楽しむマインド」提案

伊勢丹新宿本店リ・スタイル
神谷将太/リ・スタイル バイヤー

 2022年春夏で表現したいのは、「新しい時代・新しいスタート」。制限下で自分を知り、内面を美しくするという価値観を深めた女性による「新しい道を探求したい」との想いを感じている。「他者依存では解決できないこと、勇気を持って、希望を胸にして、前に進むことを伝えたい」。中でも1つカギを握るのは、「ジェンダーレスより、自分とアイデンティティに向き合い、肯定して楽しむマインド」。結果、従来よりも「女性らしい」「主張の強い」表現も必要と考えている。これまで「分類の文化で、マトリックスが大好きだった」百貨店の売り場も、「大きなトレンドはなくなり、一方で『自分は、どうありたいか?』のマインドが高まっている」と捉えている。そこで、特定のムードやカテゴリーにさえこだわっていないという雰囲気を表現し、「新しい何かを提案してくれませんか?」という女性を出迎えたいと話す。

 ジェンダーレスだけにこだわらないからこそ、結果的に強くなるだろう「女性らしさ」の表現については、「ボディ・コンシャスやカラフルな色使いは、そんなに得意じゃない」売り場だからこそ、「体のラインをしなやかに強調したり、品良く肌が露わになる」スタイルを揃える。「シルエットやフォルムが出る。着ているだけで“わかる”」ことで好評な「セシル バンセン(CECILIE BAHNSEN)」などに加えるのは、「ヴィクトリア ベッカム(VICTORIA BECKHAM)」や「カナコ サカイ(KANAKO SAKAI)」など。それぞれ、「『ヴィクトリア ベッカム』と『ヴィクトリア・ヴィクトリア ベッカム』を統合したシーズンで、品揃えの幅が拡大。コンフォートをベースに、アイコニックなシャツもあって、1つのブランドにコレクション性とコマーシャルピースが共存している」「ニューヨークのブランドで経験を積み、素材も良い。クリーンなこだわりのアイテムを増やしたかった。若手を応援したい」のが理由だ。

 同時に「パンク」や「反骨精神」も表現する。かつてのような何かに“抗う”パンクではなく、「自分自身をどうしたいか考え、巻き込まれることなく、意志を尊重するマイウェイ」という想いを込めた「パンク」。“自分らしさ”を表現できるならメンズでも構わないと考え、「ダブレット(DOUBLET)」や「キディル(KIDILL)」を買い付けた。デザイナーからは、ウィメンズ用のパターンで作り変える提案をもらったが、「機能面を除き、『そのままで』」納品してもらう。消費者はメンズの洋服を探しには来ないかもしれないが、「あ、自分でもいいのかな?」と思ってもらえれば、それがいい。ジェンダー・プロナウンを表現する「ヴェトモン(VETEMENTS)」の新ラインにも注目している。

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