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外国人が表現した「日本らしさ」でいいじゃん! エディターズレター(2021年7月9日配信分)

※この記事は2021年07月09日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

外国人が表現した「日本らしさ」でいいじゃん!

 日本にインスパイアされて、日本の原材料を使い、日本で製造している「タッチャ」。でもブランド自体はアメリカ生まれなので、日本人からすると、「その日本は、100%日本じゃない」のです。この記事を見ていただけるとわかるでしょう。家紋のようなブランドロゴには軽い違和感を覚えるかもしれないし、「ABURATORIGAMI」のパッケージにはチョット笑っちゃう人がいるかもしれません(私ですw。海外から見た日本だなぁ、って思います)。

ユニリーバ傘下のJビューティブランド「タッチャ」が日本上陸

 でも、それでよくないですか?

 別に日本インスパイアだからって、日本の素材を使っているからと言って、Jビューティを名乗っているからと言って、日本人も納得する日本らしさはマストではありません。むしろ今は、「チョット違和感があってカワイイ!」とか「海外っぽさもあってインターナショナル!」なんて反応がありそう。そもそも日本人も納得する日本らしさ追求したブランドは世の中に溢れていて、ブランドとしては、日本人じゃない人間が、そんなレッドオーシャンに飛び込むのは賢明ではありません。

 違和感を楽しめない人は、「エンジニアド ガーメンツ」を思い出してください。アメトラで、ニューヨークで企画・生産しているけれど、デザイナーは日本人の鈴木大器さん。手がけるのも、日本の会社ネペンテス。「タッチャ」の、まるで逆です。日本人で「エンジニアド ガーメンツ」がキライな人は、あんまりいないんじゃないでしょうか?「ガーメンツ」は評価するのに、「タッチャ」が受け入れられない・受け入れられる姿を想像できないのは、なんかヘンですよね?

 「エンジニアド ガーメンツ」は、アメリカでCFDAのメンズ新人デザイナー部門で最優秀賞を受賞しました。アメトラの源流に誇りを持っているアメリカ人も評価したのです。「タッチャ」は、どうなるかな?

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