ファッション

編集長はパリコレで何した?Vol.4 高まる不安も「リック・オウエンス」にいやされ、「オフ-ホワイト」から「イザベル マラン」へモデルと瞬間移動

 フランスでも日に日に新型コロナウイルスへの脅威が高まっています。この原稿を書いている3月1日(日)には、フランス内の感染者が100人を超え、政府から“5000人以上規模のイベントは開催中止”のお達しが出てスポーツイベントなどは中止になっています。パリコレもショー開催を自主的に取りやめるブランドがあったり、買い付けを中断し帰国を早めるバイヤーがいたりと開幕直後ののんびりムードから一転。「WWDジャパン」の取材陣は引き続き毎朝体温を測り、“熱があったら必ず休む”を約束し、いつも以上にちゃんと寝てちゃんと食べるを実践しつつ取材を続けています。

9:15
「サンローラン」展示会
あのスパッツはラテックスでした

 日本だったらまずあり得ないですがパリコレ中の展示会は9時オープンも普通です。「サンローラン(SAINT LAURENT)」のショーで見たあの脚線美を強調するツヤツヤ&ピタピタなスパッツの素材がラテックスだったことが分かりました。こういったことが分かるので展示会は重要。ラテックスはトレンチコートやスカートなどいろいろなアイテムに使われていました。展示会は撮影NGなのでこちらのルック画像をどうぞ

10:00
「クロエ」に見る
ウィメンズパワー 福島リラも登場

 毎シーズン言っていますが、ナターシャ・ラムゼイ・レヴィ(Natacha Ramsay-Levi)の「クロエ(CHLOE)」が個人的に好きです。“カワイイ”だけじゃない、女性の逞しさや朗らかさをそこに見るからです。

 今回は3人の女性とのコラボレーションでショーが構成されています。フロントローの中央にどんと飾られたオブジェはアーティストのマリオン・ヴァーブーム(Marion Verboom)によるもの。最初のBGMは女優のマリアンヌ・フェイスフル(Marianne Faithfull)による詩の朗読。服に取り入れた少女のイラストは、アーティストのリタ・アッカーマン(Rita Ackerman)による作品だそう。

 その中で女優の福島リラさんがモデルとして歩いてきてびっくり!飛行機で見て感動した映画「蜂蜜と遠雷」の中で、リラさんは流ちょうな英語でピアニスト役を演じていました。ハリウッドで頑張っている彼女の強さもまたショーのパワーにつながっていました。きっと、私が分からないだけで他にもリラさんのようにモデル以外の顔も持つ人が歩いていたのかもしれませんね。

11:00
「アトライン」でショーを開く
意味を考える

 日本の公立小中学が休校へ、のニュースを読みながら「アトライン(ATLEIN)」へ入場。大画面で大空や海の映像を見て少し気持ちが晴れるも、服はう〜ん。着心地が良さそうなドレスがそろうけどショーでないと伝わらないかと言えばノーかな。大勢の人を移動させたり集めたりするのに相当な引力や理由が必要な今、ショーを開く側にもはっきりしたモチベーションが必要です。

12:30
女優の舞台挨拶にオススメしたい「アン ドゥムルメステール」

 エレガンス回帰ムードの今、「アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)」みたいにちゃんとしたテーラーリングやドレスが得意なブランドが軽く崩して見せるとグッときます。この黄色のドレスは、日本の女優さんが舞台挨拶できたら素敵なんじゃない?と思ったら、斜め前に秋元梢さんを発見。黒が多い会場でピンクを選んでいるからフロントローでも目立っていました。

14:00
「ルイ・ヴィトン」の新しい
ファインジュエリー

 ヴァンドーム広場の「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の上階へとどんどん上がり、広場を見渡す部屋でファインジュエリーを取材。昨年、ウォッチ&ジュエリーのアーティスティックディレクターに就任したフランチェスカ・アムフィテアトロフ(Francesca Amfitheatrof)が手掛ける新作です。写真はNGなのでお見せできないのが残念。なかなかパンチが効いています。カワイイというよりカッコいい。ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)によるウィメンズと相性抜群です。

15:00
LVMHプライズで世界の若手の間を駆け抜ける

 「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」は、セミファイナリストと審査員とメディアが一同に会する恒例のカクテルパーティーが中止になりました。ただし、展示会は実施。「予防のために人が集まるイベントは最小限とし、必要なことは実行」の判断、賛成です。「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」はじめ国際色豊かなセミファイナリスト10組の間を10分で駆け抜けました。

17:30
「リック・オウエンス」の水色

 パリコレでは“ プロテクト”というキーワードが浮上しています。体を心を守るようなデザインは今まさに心に響きますが「リック・オウエンス(RICK OWENS)」に限ってはもうず~っと前から一貫して“プロテクト”を服で表現してきました。繭や戦闘服のような形は心を守る鎧のようです。色については今季はきれいな水色が気になります。それはこんな色です。動画でどうぞ。

19:00
「オフ-ホワイト」でも
水色が気になる

 「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」でも水色が気になります。こちらも動画でどうぞ。

20:00
「イザベル マラン」にモデルが
瞬間移動

 なぜだから毎シーズン、「オフ-ホワイト」から「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」の会場へ全力疾走しており、今季もまた夜のパリを走りました。このスケジュールなんとかならんのかい!と息をあげつついつも思うのは両ブランドとも旬なモデルをずらりとそろえるので同じモデルが多数登場するのですが、一体彼女たちはどうやったらこんなに素早く移動して瞬間ヘアメイクを施せるのか!?という疑問。バイクで移動とは言え、ミラクルすぎる。
(話はそれますが、東コレのコールタイムは早すぎです!!)

 「イザベル マラン」は今季もパワーショルダーにハイウエストパンツ、そしてボヘミアンテイスト。大きく変わらず、変わらないけど人を集め続ける。それも強さです。

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