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全米最大規模のダイバーシティー推進会議で「SK-Ⅱ」が競争からの解放を主張 ジャパン社トップが苦い経験語る

 さまざまな人種、性的指向、職業、境遇や生い立ち、身体的特徴の女性たちが登壇し、全米の女性管理職らにフェミニズムやインクルージョン(包摂・包括性)&ダイバーシティー(多様性)の更なる推進を説くカンファレンス「ザ・メーカーズ・カンファレンス(THE MAKERS CONFERENCE)」が2月10~12日にアメリカ・ロサンゼルスで開かれた。今年は「NOT DONE(未だ達成していない)」をキーワードに、権利平等への意識は高まっているし、女性はもちろん、人種や性的指向におけるマイノリティさえ働きやすい環境や、管理職のポジションを手に入れつつあるが、それでも目指すべきゴールはまだまだ遠いと互いを鼓舞しあった。

 同性愛者でラティーノの漫画家や、アルビノ(先天的な体の色素異常)で全身が真っ白のアフリカン・アメリカンのモデル、いまだ青少年が多数派の世界で活躍するハーフで11歳のスケートボード女子など、“人種のるつぼ”と言われる国らしい個性豊かな面々が集った。登壇者の多くは、人種や性的指向、価値観など複数の意味においてマイノリティな人たちで、だからこそかつては辛い経験に遭遇し、乗り越え、現在に至っている。そんな彼女たちだからこその説得力あるエールが相次ぎ、会場は終始盛り上がった。登壇者の多くは、①アフリカン・アメリカンの働く女性も増えているが、管理職まで昇進できる女性は少なく、CEO(最高経営責任者)やCFO(最高財務責任者)なの「Cポジション」に至る人物はほとんどいないこと、②そんな女性の多くは、適切な支援に恵まれていないことなどを訴える。また有色人種が登壇するセッションでは、女性の参画を推進しようとした結果、白人の女性ばかりが増えてしまった歴史的経緯などが頻繁に紹介され、抑圧は、性別や人種、性的指向などに基づく複数の差別から生まれているという「インターセクショナリティ(intersectionality)」の考えを確認。インクルージョン&ダイバーシティーの実現には、多面的な視点が必要だと訴える。

 カンファレンスでは、スポンサーを務めるプロクター・アンド・ギャンブル(PROCTER & GAMBLE、P&G)傘下の「SK-Ⅱ」で、日本市場を統括するチャン・ヨージン(Chang Yoegin)「SK-Ⅱ」ジャパン ブランドディレクターが登壇。東京2020オリンピックイヤーの新キャンペーン「#NOCOMPETITION(美は #競争ではない)」のスタートを宣言した。

 これは、男女を通じて史上最多のメダルを獲得した女子器械体操のシモーン・バイルス(Simone Biles)選手、世界記録を持つ水泳のリウ・シアン(Liu Xiang)選手、卓球のオリンピックメダリストの石川佳純選手、バトミントンで金メダルを獲得した髙橋礼華&松友美佐紀ペア、公式種目となるサーフィンの前田マヒナ選手、女子日本代表のバレーボールチーム「火の鳥 NIPPON」の一団が参加するキャンペーン。彼女たちは12日から、アスリートゆえ競争社会を生きてきた一方、過度な期待から生まれた自身の理想像や、つきまといがちな他者との比較にプレッシャーを感じてきた経験などをSNSで吐露。「SK-Ⅱ」は、女性は美しさを考える上で他者や自身の理想像と競争する必要なんてないと考え、ストレスの種となってきた既成概念から解放される議論が活発になることを願う。韓国生まれのヨージン・ブランドディレクターは、幼い頃に暮らしていたルーマニアで経験した小さな人種差別や、20代で結婚しない女性に付されてきたアジアの蔑称などを事例に挙げながら、他者との比較や理想像との競争から解放されるべきと主張。他の登壇者同様、インクルージョン&ダイバーシティーの価値を説いた。