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小売り不況のアメリカで気を吐くABG 「ノーティカ」を買収、目指すは1兆円企業

 オーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)は3月17日、VFコープ(VF CORP.)から米アパレルブランド「ノーティカ(NAUTICA)」を買収した。買収金額などの詳細は明らかになっていないが、ABG史上最大のブランド買収となる。買収は2018年前半に完了予定で、同時にABGのブランドポートフォリオの小売売上高は70億ドル(約7350億円)近くになると見込まれる。

 買収後は関連会社のエアロ オプコ(AERO OPCO LLC)がコアライセンシーとして米国内外の店舗と卸を手掛ける。「ノーティカ」のマーケティングとライセンス担当のスタッフはABGに、小売り、卸、事業運営担当のスタッフはエアロ オプコに移籍する。

 「ノーティカ」の小売売上高は12億ドル(約1260億円)以上。米国内73店舗を含む世界270店舗、約5000の販売拠点とECサイトを抱える。日本ではデサント(DESCENTE)とライセンス契約を結んでいたが、08年に撤退した。17年には若手ラッパーのリル・ヨッティ(Lil Yachty)をクリエイティブ・デザイナーに任命してコラボコレクションを発売した。この契約は18年も継続予定だ。

 ABGは「ジューシー クチュール(JUICY COUTURE)」「エアロポステール(AEROPOSTALE)」「スパイダー(SPYDER)」「エアウォーク(AIRWALK)」などのファッション、アクティブウエア、シューズブランドを抱える。ジェイミー・ソルター(Jamie Salter)最高経営責任者は同社の小売売上高について、19年には80億ドル(約8400億円)、20年には100億ドル(約1兆500万円)達成を目指しており、さらに今年中に2ブランドの買収完了をもくろみ、現在10億ドル(約1050億円)規模の6ブランドを検討しているという。

 

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