
百貨店は「社会の鏡」だ。消費者心理や世の中の変化を受けて、百貨店ビジネスのあり方も時代にあわせて変貌を遂げる。具体的な動きとデータをもとに、百貨店マーケットの概要を整理してみた。大きなポイントとしては下記の3つが挙げられる。(この記事は「WWDJAPAN」2026年7月20日号からの抜粋です)
富裕層と訪日客がけん引
コロナを経て、富裕層と訪日客が売上高をけん引する状況がますます鮮明になった。この波に乗った店舗は成長し、乗れなかった店舗は衰退する。外商など富裕層の顧客基盤が強く、訪日客もたくさんやってくる大都市の大型店と、それ以外の地方店の差は開く一方だ。
1年前の7月上旬に4万1000円台だった日経平均株価は、7月16日現在6万6000円台で推移している。富裕層が保有する株式の資産価値が上昇し、高額品の活発な消費を促す。ラグジュアリーブランドや時計・宝飾品といった高額品に強い百貨店は好調を維持し続けている。富裕層の消費のプラットフォームとして機能しているのが、百貨店の外商事業である。名古屋・栄に6月開業した商業施設「ハエラ(HAERA)」は、大丸松坂屋百貨店を運営するJ.フロント リテイリング(JFR)によるラグジュアリーモールで「エルメス(HERMES)」「シャネル(CHANEL)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」などが旗艦店を構える。ハエラは百貨店業態ではないものの、近隣の松坂屋名古屋店の外商事業と連携し、外商顧客が行き来する。
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