新しいテクノロジーの導入には慎重、ゆえに遅れを取りがちなイメージがある大手ファッション企業。しかし各社で今、企画やデザインといった事業の中枢領域にもAIが入り込み、一般社員の業務レベルでも生成AIの活用が着実に浸透している。余剰業務を削ぎ落としながら、人が担うべき「想像・判断・決定」へエネルギーを集中させる。そんな“人の力”を最大化するAI活用が、次の競争力の源泉になるのは間違いない。(この記事は「WWDJAPAN」2025年12月1日号からの抜粋です)
“リラックススマートイージーパンツ”は
売り上げ20%アップ
アンドエスティHDはグーグル(GOOGLE)の生成AI「ジェミニ(Gemini)」を全社展開し、本部社員を中心に約4000アカウントのうち5分の1強がアクティブに活用している。劇的な変化ではなくとも、一人一人の業務にAIが着実に入り込みはじめている状況だ。一方で、社内システム「スタッフボイス(STAFF VOICE)」を使い、店頭の声をリアルタイムで吸い上げて生成AIで分析する仕組みも整備。的確な商品改良にもつながっている。AIが本部と店舗、そして顧客をつなぐ媒介として機能しはじめた。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
購⼊済みの⽅、有料会員(定期購読者)の⽅は、ログインしてください。
