下着・スイムウエアの国際見本市「パリ国際ランジェリー展 2026(SALON INTERNATIONAL DE LA LINGERIE)」が1月17~19日、フランス・パリのポルト・ド・ベルサイユ見本市会場で開催された。今年は、創業150周年を迎える老舗ブランドから新進気鋭ブランドまで、31カ国から220ブランドが出展した。ここでは新作を取材する中で見えてきたトレンドを紹介する。
シェイプウエアのキーアイテムはハイウエストガードル
老舗ブランドに多く見られたのが、アップデートしたシェイプウエアの提案だ。シェイプウエアというと窮屈な補整下着を連想しがちだが、素材の技術革新によりここ最近は、“薄い、軽い、着けやすい”が基本。補整下着というよりは、体にフィットした服を着る時にボディーラインをきれいに見せるソリューションウエア的なもので、若年層からの支持も高い。その中でも新作として多かったのが、バストの下あたりまでくる超ハイウエスト丈のガードルだ。
「シモーヌ・ペレール(SIMONE PERELE)」は昨年シェイプウエアの新ライン“ボディース”を発売した。ステファニー・ペレール「シモーヌ・ペレール」ブランドマネージャーは「ミニマルなデザインだが、セクシーなカッティングがポイント」とコメント。そのためか、同ラインは、ヨーロッパ市場におけるシェイプウエアのカテゴリーで確固たるポジションを築きつつある。「ワコール ヨーロッパ(WACOLE EUROPE)」は、ガードル3点から構成される新ライン“ワコールフローレス”を発売する。超軽量マイクロファイバーを使用した3アイテムのうち2つがハイウエストだ。
パーティーもOKのクチュールランジェリー&スイムウエア
ファッションとランジェリーのボーダーレス化が進む中、下着ブランドは、服として着用できるアイテムの拡充を図っている。下着ブランドならではの造形力や繊細な素材使いを特徴とするランジェリー発想のハイブリッドウエアだ。今シーズンは、多くのブランドからボディースーツの提案が見られた。
「オーバドゥ(AUBADE)」はクチュールからインスパイアされたボディースーツや、ワンピースとして着用できるスリップドレスを発表。イタリア発「ヌアム(NUEAME)」は、全てにおいてラグジュアリーを追求する新ブランド。ボローニャのアトリエには熟練職人が集結しており、高度な技術を駆使して作られるドレスのようなクチュールランジェリーがそろう。新作には、見せる事を前提としたブラジャーやボディースーツなどが登場した。
水着ブランド「モーレア スイム(MOOREA SWIM)」は、“ビーチからパーティーまで”がコンセプトのスイムウエアを提案。シルクのように柔らかな肌触りのフランス製ストレッチ素材を使用し、イタリアでデザイン・縫製している。この素材は、エコテックス スタンダード100(OEKO-TEX Standard 100)認証を取得しているため安心で、世界的に猛暑が続く夏のドレスアップを快適にしてくれる。
“デイジャマ”のトレンドに乗りパジャマブランドが充実
同展に浮上したトレンドの一つとして、レトロ&ビンテージスタイルが挙げられる。まるで、戦争やインフレといった厳しい現実から逃避し、古き良き時代にタイムスリップしたい願望を叶えるかのようだ。また、 “デイジャマ”(パジャマを普段着として着用)のトレンドもあってか、パジャマブランドが充実していた。
アメリカ発「ル ブドワール ロサンゼルス(LE BOUDOIR LOS ANGELS)」は、1950年代ピンナップガールがイメージのギャザーを寄せたソング(Tバック)専門ブランドだ。デッドストックのシルクとコットンを使用し、パリ・シックと西海岸クールをミックスしたスタイルが特徴。
フランス発「ナニーブラウス(NANYBLOUSES)」は、ブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)からインスパイアされたチェックやストライプのシャツスタイルのパジャマを中心に展開。上下別売りなのでミックス&マッチを楽しめ、日常着としてコーディネートにも取り入れやすい。同じくフランス発「ラリーダ ア パリ(LALIDA A PARIS)」のスタイルアイコンはマリー・アントワネット(Marie Antoinette)だ。彼女が暮らした18世紀のインテリアに使われた柄が着想源のオリジナルプリントのホームウエアをそろえた。乙女心をくすぐるロマンチックなテイストがポイントだ。ナイトウエアとベッドリネンを展開する「スカーレット アトリエ(SCARLETTE ATELIERS)」は、インドのプリント素材や刺繍を採用し、フランスでデザインしたアイテムを提案した。日本でも、おしゃれなパジャマ需要の広がりに期待したい。