PROFILE: 土田天晴/YZ 執行役員

Z世代を中心に熱狂的な支持を集め、複数のアパレルブランドを成長軌道に乗せてきたyutori。同社の強さを語る上で欠かせないのが、SNSを単なるプロモーションではなく、ブランドとコミュニティーを循環させる中核装置として位置付けている点だ。話を聞いたのは、ヤングカルチャー事業を担うyutoriの子会社YZの土田天晴執行役員。土田氏は、2021年に自身が立ち上げたブランド「ヤンガーソング(YOUNGER SONG)」のディレクションのほか、現在はYZ傘下の複数ブランドのSNS戦略を横断的に統括する。学生時代からインフルエンサー活動を行い、常に「バズ」に向き合ってきた土田氏が、SNSを事業成長の装置として機能させる仕組みを語ってくれた。(この記事は「WWDJAPAN」2026年2月16日号からの抜粋です)
1_ SNSはセンサーでありエンジン
yutoriで複数のブランドの立ち上げやディレクションに関わってきた土田氏は、日々SNSを通じてトレンドを観察するという。その中で特定のコミュニティーが成熟し始め、市場としての目算が立つと判断したタイミングで、その層をメインターゲットに据えてブランドを立ち上げてきた。yutoriにとってSNSは兆しを捉えるセンサーであり、同時に成長を加速させるエンジンだ。プロダクト、ストーリー、コミュニティーを一本の線で結び、ブランドを事業として成立させることができるSNSという装置が、同社の成長を支える大きな原動力となっている。
2_ 需要の高いアイテムとSNSの掛け算で生む熱量

土田氏は「SNSだけが強くても、ブランドは育たない。服とSNSの掛け算があって、初めて熱量が生まれる」と語る。yutori傘下の各ブランドは、商品をS・A・B・種まきといったランクに分類する。Sランクとは、売り上げと認知を爆発的に獲得できると見込む主力アイテムのこと。A、Bはそれに次ぐアイテム群で、種まきとは2〜3年後にバズアイテムになる可能性があるアイテムだ。Sランクの多くは、ターゲットとする市場で最も需要が高いと考えられるアイテムにブランドロゴを掛け合わせたもので「ヤンガーソング」の場合、各シーズンに5型前後を用意する。SNSチームはこのSランクアイテムに最優先でリソースを投下し、新規顧客の獲得を狙う。そしてSランクをきっかけにブランドのファンになったユーザーがA、Bランク(それぞれ10型程度)の商品へと広がっていく。この売り上げと認知の階段構造を前提に、SNS運用も組み立てていく。
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