ファッション
特集 越境するクリエイティビティー 第4回 / 全6回

文筆家・つやちゃんのU23クリエイター論 今っぽさの正体

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文筆家・つやちゃんのU23クリエイター論 今っぽさの正体

ある日、文筆家のつやちゃんから「20歳前後の若手クリエイターが面白い」と企画の持ち込みがあった。聞けば、“デジタルネイティブ”ともてはやされた1990〜2000年代生まれからさらに進み、“生成AIネイティブ”とも言うべき世代が円熟期に突入し始めたらしい。若手のクリエイションを見た時、直感的に「今っぽい」と感じる場面は多々あるが、それはなぜか?を的確に言語化するのは容易ではないだろう。最新のカルチャーをウォッチしてきたつやちゃんが、今っぽさを因数分解するコラムを寄せてくれた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年4月28日&5月5日合併号からの抜粋です)

つやちゃん

つやちゃん

PROFILE:文筆家。カルチャー領域で執筆するほか、企画や監修なども多数。著書に「スピード・バイブス・パンチライン」(アルテスパブリッシング)、「わたしはラップをやることに決めた フィメールラッパー批評原論」(DU BOOKS)、監修に「オルタナティヴR&Bディスクガイド」(DU BOOKS)など。インディペンデント・アーティストをサポートする一般社団法人 B-Side Incubator理事
X:@shadow0918

Pickup Creators

「自分たちは、学生時代にコロナが直撃した世代なんです。中学と高校、どちらも修学旅行に行けなかった人もいて。そういった背景が、表現に大きな影響を与えていると思います」。

昨今“恐るべき才能”と騒がれている新人ミュージシャン・ Meg Bonus(A)の野本慶に筆者が取材した際、本人が語っていたエピソードだ。エレクトロニックミュージックやロック、ソウル、ヒップホップなどの多彩なジャンルをごった煮した音楽を生み出す彼は、2005年生まれ。02~03年生まれより下、つまりZ世代の中でも若い部類にあたる人たちは、中学、高校、大学といった多感な時期をパンデミックと共に過ごさざるを得なかった。今、その世代が表現するクリエイションが、明らかに新しい傾向を見せている。従来の枠に捉われない若手の表現者たちの今っぽさとは何なのか、いかにしてそれらが生まれてきたのか、U-23世代の特徴を探ってみよう。

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