ファッション
連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第198回

香りも、洋服も、定番をレイヤリングする時代

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香りも、洋服も、定番をレイヤリングする時代

先日、コロナ禍以降の香り文化の醸成や多様性という価値観の浸透で、香水を自分軸で選ぶ人が増えてはいるものの、とはいえ「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)」の“イングリッシュペアー&フリージア ”や、「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」による“レプリカ”ラインの“レイジーサンデー モーニング”のように、こと日本で人気の香りは今なお比較的万人ウケするものだという話をしました。覚えていらっしゃいますか?

ただそこにレイヤリングという発想で、万人ウケする香水をベースとはしながらも、自分だけの香りにたどり着くこともできるようにしたのは、香水業界の偉業と言えるでしょう。特に私たちは、「人とは被りたくない」けれど同時に「逸脱したくもない」という、非常にアンビバレントな感情の双方を持っています。「悪目立ち」なんて言葉が、こうした感情を表現していますよね。だからこそ、人気の香水をベースにすることで「逸脱したくもない」という感情を叶えつつ、そこに1、2プッシュ違う香りをプラスして独自たらしめることで「人とは被りたくない」という願いも叶えたレイヤリングという考え方は、非常に秀逸です。この考え、例えばカラーメイクやスキンケア、ファッションにも生かすことはできないものでしょうか?

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