
ミラノ・パリメンズで話題になった“エレおじ”にぴったりのフレグランスが2月14日、「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)以下、ジョー マローン」から登場する。新作“ハンツマン コレクション(以下、ハンツマン)”は、映画「キングスマン(KINGSMAN: THE SECRET SERVICE)」の舞台であるロンドン・サヴィル・ローの高級テーラー「ハンツマン(HUNTSMAN)」とコラボレーションしたもの。「ハンツマン」は、王侯貴族やセレブリティーが選ぶ老舗名門テーラーで、映画で登場人物が着用しているスーツが「ハンツマン」のものだ。18歳から同ブランドのスーツを愛用している監督のマシュー・ヴォーン(Matthew Vaughn)が、映画で名門テーラーを現代に蘇らせた。日本では、「カインドウエア(KINDWARE)」を手掛ける老舗高級テーラーのWATAKIが「ハンツマン」を展開している。
“ビスポーク”がキーワードの装いと香りのコラボ
“エレおじ”の好奇心をくすぐる香りに似合うスタイリングを指南
“アッサム&グレープフルーツ コロン”は、1日の始まりにぴったりな清々しい香り。柑橘に紅茶の奥深さや甘さとカルダモンの清涼感が加わりまろやかな仕上がりだ。この香りに合わせるのは、ウールなどの自然素材を用いたスモーキーグリーンのスーツ。「ラウンドカラーのオックスフォードシャツを、足元は、Uチップの英国靴を合わせる。イメージは、ギタリストのジミー・ペイジ(Jimmy Page)だ」。私は、リーダー役アーサーを演じる名優マイケル・ケーン(Michael Caine)を押したい。
4種類の中で、最も個性的、伝統と反逆精神が融合したイギリスらしい香りが“バーチ&ブラックペッパー コロン”だ。温かみのある白樺(バーチ)の香りにインクアコードとスパイシーなペッパーが加わり見事なコントラストを描く。青柳さんがこの香りのために選んだのは、ディナージャケットにピンタックのシャツ、ブルーデニムにエナメルのシューズを合わせたセミフォーマルな装い。ベレー帽やスカーフなどでアレンジしてもOKだ。「タキシードもこのように着こなせば、汎用性が高い。キース・リチャード(Keith Richard)が似合いそうなスタイリングだ」と青柳さん。映画では、今どきの英国紳士を演じる主役のタロン・エガートン(Taron Egerton)がイメージにぴったりだ。
最近人気のお酒系の香りもある。“ウィスキー&シダーウッド コロン”は、夜のくつろぎタイムを象徴する香りだ。ウィスキーにワックスがけされた木の香り融合したノスタルジックな雰囲気が漂い、ピリリとしたピメントのアクセントが香りに深みをプラス。青柳さんは、パッチポケットがカジュアルなダブルのリネンジャケットを中心に、バカンスなどのリラックスした場所でも、さりげなく英国の格調高さを漂わせるコーディネートを提案。この上級ペアリングにふさわしいのは、ガラハッド役のコリン・ファース(Colin Firth)だろう。
英国紳士の美学をそのまま香りで表現したような「ジョー マローン」の“ハンツマン”。香りをきっかけに、イメージをふくらませてファッションに反映してみるのも面白いかもしれない。