ビジネス
特集 付加価値をもたらすホスピタリティー 第1回 / 全9回

モノの価値の差別化が難しい今、必要とされるホスピタリティー

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PROFILE: 須田千尋/CHIHIRO SUDA Inc.代表

須田千尋/CHIHIRO SUDA Inc.代表
PROFILE: (すだ・ちひろ)愛媛県出身。聖心女子大卒業。「ヴァレンティノ」や「バリー(BALLY)」でマーケティング&コミュニケーションを手掛けた後、2017年に独立し、自身のコミュニケーション&マーケティングエージェンシーを設立 PHOTO : KOHEI KANNO

須田千尋CHIHIRO SUDA Inc.代表は、ジュエリーブランドの「ミオハルタカ(MIO HARUTAKA)」をはじめ、ラグジュアリー分野を中心に幅広くPR活動を行っている。「ヴァレンティノ(VALENTINO)」で広報をしていたときに目にしたオークチュールの素晴らしさを伝えたいと独立。自身でエージェンシーを立ち上げて、日本人向けにパリ・オートクチュール・コレクションへのアテンド業務を始めた。須田代表は、「当時、日本人顧客がいないのに疑問を持ったのと同時に、クチュールは継承すべき文化的価値があるもので、伝えるべきだと思った」と話す。今でこそ、日本でもクチュールビジネスは重要だが、当時日本人顧客はほぼ皆無だった。(この記事は「WWDJAPAN」2025年1月13日号からの抜粋です)

お金では買えない
究極の体験がビジネスに

もちろん、クチュールのショーを見ても、ショールームでフィッティングしても、オーダーしないで帰国することはできる。でも「一回買ったら、抜けられなくなる。そういうもの」らしく、須田代表も無理強いはしない。「ホスピタリティー=ビジネスではない。究極のラグジュアリー体験を提供するのがモットー。直接クチュールのチームと会話をしながらのショッピング体験は、お金では買えない貴重なものだ」。顧客のほとんどが、須田代表がコーディネートしたツアーを体験すると「夢のような1週間だった」と言うそう。その特別な体験と記憶が、ビジネスに結びついている。

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