ビューティ

中国で急拡大する化粧品市場、「国産ブランド」台頭 データ武器にスキンケア市場に攻勢

有料会員限定記事

世界最大規模の化粧品・美容品展示会「第27回チャイナ・ビューティー・エキスポ(中国美容博覧会、以下CBE)」を訪問した。5月12日から14日にかけて上海新国際博覧センターで開催されたイベントで、驚くべきはその規模。全世界40以上の国と地域から約3500社、1万を超えるブランドが出展する巨大イベントだ。26万㎡の展示面積はひたすらに広い。日本最大のショッピングモールであるイオンレイクタウン(埼玉県越谷市)の店舗面積が約24.5万㎡だから、それ以上に広いのだ。中国の巨大展示会には慣れている筆者も驚かされた。

展示会に出展する企業の主目的は販売チャネルの開拓だ。小売関連、代理店ビジネス企業、あるいはインフルエンサーなどに自社製品をアピールし、取り扱ってもらうことを目的としている。この場で新製品を発表したブランドも多い。主催者発表によると、合計で6万以上もの新製品が発表されたという。

浙江省からやってきたというネットショップ経営者に来場した目的を聞くと、「これから人気が出そうな商品やトレンドを抑えておきたい」と話していた。定番の売れ筋だけ扱っていても差別化はできないため、いち早く流行り物を見つけたいのだとか。EC(電子商取引)が盛んで、新興の化粧品ブランドはほとんどがD2C(Direct to Consumer、ネット販売専業のビジネスモデル)の中国だが、やはり販売パートナーは売上拡大に不可欠な存在だ。

さて、今回、この展示会を訪問したのは中国国産ブランドの隆盛とその最新トレンドを把握することが目的だった。ここ数年、中国の国産化粧品ブランドは急激に成長しており、日本での存在感も高まっている。

「白湯メイク」に「純欲メイク」 存在感高まる中国コスメ、その背景を「中国女子の呟き」さんに聞く

CBEのずらりと並んだブースを見ると、中国国産ブランドの“熱”が確かに感じられた。中国EC最大手アリババグループのブランドショッピングモール「Tモール」には2022年、6000をコスメブランドが新規出店、そのうち約5000ブランドは中国系だという。ほとんどがすぐに消えていく泡沫ブランドだが、市場そのものが急成長を続けているだけにまだチャンスはあると参入者が相次いでいる。

この続きを読むには…
残り2081⽂字, 画像4枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。