ビジネス

次世代のコンテンツメーカーが考える「企業とユーチューブの付き合い方」とは?

有料会員限定記事

 動画のプラットフォームとして成長を続けているユーチューブ(YouTube)。そんなユーチューブと存在感を増し続けるユーチューバーに対して、ファッション&ビューティ企業はどのように向き合っていくべきなのか。映像を軸に、さまざまな次世代型コンテンツを世に生み出している“コンテンツスタジオ”、チョコレイトの栗林和明チーフ・コンテンツ・オフィサー(CCO)にユーチューブの傾向やコンテンツの作り方、そしてユーチューバーとの関係の築き方について話を聞いた。(この記事は「WWDジャパン」10月5日号の記事を加筆したものです)

WWD:チョコレイトとは、どのような会社なのか?

栗林和明チョコレイトCCO(以下、栗林):一言で言うと、コンテンツスタジオです。映像を軸にしつつ、雑貨やボードゲーム、アニメ、映画などいろいろな分野のコンテンツを作っています。とはいえ、コンテンツメーカーには、ピクサー(PIXAR)だったり、任天堂だったりと、そうそうたる先行者たちがいる。じゃあ僕らは何が違うのかというと、分野を超えて越境できるということ。編集者には編集者の知恵があるし、映画監督には映画監督の知恵がありますが、普段は縦割りで分かれている。僕らはそういった縦割りを横断して、さまざまな分野の人たちが知恵を持ち寄り、横並びでアイデアを出し合っています。さらにはアイデアを出して終わりではなく、形にしたり、ビジネスにしたりしてこそ、初めて意味がある。なので僕らはプロデューサーやマネジメントの人たちも一緒になって、ワンストップでコンテンツを作り上げています。

WWD:さまざまなコンテンツを企画・制作してきたと思うが、ユーチューブが他のソーシャルメディアと異なる点は?

栗林:一つはツイッター(twitter)やティックトック(tiktok)が瞬発型のメディアであるのに対して、ユーチューブは蓄積型のメディアなのかなと考えています。瞬発型のメディアの場合、1つの投稿がバズると一気にフォロワーが増えることがありますが、蓄積型はジワジワと育てていき、ファンを付けていくことが大切です。もう一点が、ユーチューブは理解が必要なメディアであるということ。ユーチューブはアルゴリズムが非常に強く、どんなに面白い動画を作っても、関連動画やオススメ動画に上がってこなければほとんど伸びない。どんなモノが出てくるのかをちゃんとひもといて、コンテンツを作っていくことが重要だと思っています。

WWD:影響力という観点では、ユーチューブはほかのソーシャルメディアと比べてどれだけ強いのか?

この続きを読むには…
残り2751⽂字, 画像1枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。