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出動!!「発売・販売刑事」 エディターズレターバックナンバー

※この記事は2020年6月1日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

出動!!「発売・販売刑事」

 「ブルータス(BRUTUS)」の西田善太編集長は、別名「アボカド刑事」でいらっしゃいます。「アボカド刑事」の活躍でだいぶ浸透してきましたが、あの果物、「アボカド」ですからね。「アボガド」じゃありません。「アボカド刑事」は、時々SNSなどをパトロールされて、「アボカド」を「アボガド」と表記する“事件”が発生すると出動!!取り締まっていらっしゃいます。なんて頼もしいんでしょう(笑)。

 西田さんが「アボカド刑事」なら、私は「発売・販売刑事」を名乗りたいと思います。ファッション&ビューティの皆さんにとって、大事な言葉ですよね。これには、「なぜムラカミは、あんなにこだわっているんだろう?」と首を傾げている同僚が多い気がしますが(苦笑)、私は、メッチャこだわっています。今日は、「発売・販売刑事」からのお願いです(笑)。

 そもそも、この2つは、違う言葉です。簡単にいえば、「販売」は「売っている」コト。「発売」は「売り始める」コトであります。つまり「販売を開始する」コトが「発売」なワケです。難しく言えば(言わなくて良いのかw?)、「販売」は「売っている」という現在進行形にも似たニュアンスを持っており、一方の「発売」は売り始めた時の一点をさしているので進行形的なニュアンスがありません。だから「販売中」はOKだけど、「発売中」は基本NG。基本、としたのは、「発売」には「大いに売る」という意味があるので、「大いに売ってま~す」という状況を表現するなら「発売中」もOKです。「発売・販売刑事」も、そのくらいは目をつぶりましょう。ゆえに雑誌やウェブメディアのキャプション(写真に付す、説明文のことです)にある「発売中」っていう言葉には、ものスゴい違和感……。「発売・販売刑事」としては、「その『発売中』という言葉には、『大いに販売中』という意思があるのですね?」と編集者やライターの皆さんに事情聴取したいくらいです(笑)。私の事情聴取は、厳しいですよ~。なにせ、事件記者出身ですからね(笑)。

 ゆえに、「発売を開始した」は、「頭痛が痛い」みたいでヘン。「●日から発売している」も、「から」という助詞が、起点からある程度の長い時間軸を表現しているので違和感。この場合は、「●日から販売している」もしくは「●日に発売した」という表現の方が腑に落ちます。「発売・販売刑事」は、自分が校正する原稿については、これを逐一直し、若手には一度だけ「オジさんのお小言」として違いを伝えている次第です。

 と、月替わりの月曜日は、一笑に付していただければ十分なメルマガから始めてみました。実はだいぶ昔、「文章は、逆三角形」というメルマガをお送りした時、多くの皆さんから「もっと教えて!」というお返事をいただいたんです。というワケで、ネタが尽きそうな時・ドタバタでネタをじっくり考えられない時は以降、こんなメールでお茶を濁してみようかな、と思っています(笑)。

 というのは冗談で、今会社では、「1回15~30分くらいのオンラインセミナーとかやったら、業界の皆さんに役立つかもね」と構想しています。立ち上げましたら、「発売・販売刑事」の文章講座もラインアップに加えてみようかしら?賛否両論ありますが、私の文章を気に入ってくださる方は少なからず存在しておりまして、“お小遣い”くらい稼げる気がします。YouTubeで配信したら、投げ銭してくださいね(笑)。

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