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ラグジュアリーもリセールに本腰? エディターズレターバックナンバー

※この記事は2019年10月16日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

ラグジュアリーもリセールに本腰?

 「バーバリー(BURBERRY)」が米ラグジュアリー・リセールの「ザ・リアルリアル(THE REALREAL)」と提携しました。何をするかというと、買った商品を売りたいと考える顧客に「ザ・リアルリアル」を紹介したり、「ザ・リアルリアル」の顧客に「バーバリー」について知らせていくそうです。

 つまり、すでに「バーバリー」でクローゼットが満杯の顧客には、服を販売してクローゼットに空きを作ってもらい、「ザ・リアルリアル」で「バーバリー」の中古品を買う人には「バーバリー」直営店での新作のショッピングに招待するということです。

 そうです、リセールで「バーバリー」を買う人は、「バーバリー」というブランドのファンである可能性が高く、今後顧客になりうる人かもしれません。

 “循環型”はサステイナビリティーへのアプローチにおける重要なキーワードの1つで、消費活動においては、つまり“捨てずに再利用”です。ひたすら新商品を作っては売り、売ったら売りっぱなし、売れなければ廃棄、というファッション業界のこれまでのルーティーンはサステイナブルではないと見なされています。そしてその解決法の1つとして、リセールが注目されてきているのです。

 売りっぱなしにせず、その後も顧客に寄り添いながら新たな経済活動を生み出す――ファッション業界の新しいスタンダードになりそうな予感です。

 でもこれ、自社で全部できたら最高じゃないですか?

 H&Mは4月に地元スウェーデンのリセールプラットフォームのセルピーと提携し、傘下の「アンド アザー ストーリーズ(& OTHER STORIES)」のコーナーを作って中古品販売に乗り出していましたが、そのセルピーを今月買収しました。セルピーはさまざまなブランドを扱っていますが、今後H&M傘下のブランドの扱いが増えていくのは間違いないでしょう。

 もちろん真贋問題などもあるので、単にプラットフォームを買収すればいいという話ではありません。しかしリセールを自らがすることで得られるネットワークと情報もだいぶ魅力的でしょう。

 サステイナビリティーの先駆者、ステラ・マッカートニーはすでに2017年から「ザ・リアルリアル」と取り組みを始めていました。さて、次はどこがどこと組むのでしょうか?大いに注目です。

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