ビジネス

英「ファーフェッチ」がリセール本格参入 高級バッグで試験運用

 欧州のラグジュアリーネット通販のファーフェッチ(FARFETCH)は満を持して、リセール市場に参入する。ユーザーがサイトに売りたい商品を登録するだけで、サイト内で使用できる“クレジット”を前払いする仕組みを導入する。ラグジュアリー・ブランドを扱うネット通販としては、ファーフェッチはリシュモン傘下のユークス・ネッタポルテ グループ(YOOX NET-A-PORTER)と並ぶ2強の一つ。昨年にはスニーカーのリセールサイト「スタジアム・グッズ(STADIUM GOODS)」も傘下に収めており、リセールビジネスに本腰を入れる。

 同社はこのほどリセールサイト「ファーフェッチ セカンドライフ」を開設。まずは「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「エルメス(HERMES)」「フェンディ(FENDI)」など27ブランドのバッグに限定し、テスト運用を開始している。「ファーフェッチ」のユーザーが所有する商品を登録すると、サイト内で使用できる“ファーフェッチ クレジット(Farfetch credit)”を2日後に受け取れ(現在は英国と欧州のみ)、事実上の前払いになる。昨年「ファーフェッチ」に参画し、この“サステイナブルビジネス”部門を率いるトム・ベリー(Tom Berry)同部門グローバルディレクターは、「どんなにサステイナブルに意識的なブランドでも、従来のビジネスは“売ってしまえば、それっきり”のモデルだった。リセール市場には、そうした課題を解決するイノベーションがたくさんある」とした上で、「この“サステイナブル”ビジネスはわれわれにとっても新しいビジネスチャンスだし、新品だけを販売しているだけではむしろ片手落ちで、新品と中古品ビジネスを統合することこそが小売業者としての責任だ」と語る。

 ネット通販サイト「ファーフェッチ」は世界中の有力小売店の通販サイトと連携し、商品を店舗から顧客に直接届ける仕組みを構築することで、世界中のユーザーとブランドをつないでいる。18年12月の流通総額は前期比1.5倍の14億ドル(約1526億円)と急成長を続けている。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

拡大するサウナ経済圏 市場をつかむヒント

「WWDJAPAN」9月18日号は「サウナ」を特集します。サウナビジネスは温浴業界に限らず、ファッションやビューティ企業の参入が後を絶ちません。ここ最近はファッション企業各社が得意とするデザイン力を生かしたサウナアイテムが増え、サウナ好きはファッション文脈でも楽しんでいる傾向にあります。美容との親和性が高いビューティ企業も増えており、サウナ市場が活発化している今、マーケットの可能性に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。