
こちらの記事に掲載した履歴書にも記載しましたが、歴史の本を読むのが好きです。ミラノやパリのファッション・ウイークに赴くようになって気付くのは、国民気質や美意識は、歴史が育んでいるということ。高校時代まで理系だった私は日本史しか専攻していなかったので、改めて世界史、そして中国史などの本を読んでいます。
歴史の本を読むと、同じような状況下では同じようなことが起こりがちですが、プレイヤーは変わっています。この事実は、ファッションやビューティ業界でも当てはまるのではないでしょうか?
例えば今、ラグジュアリーブランドは過渡期を迎えています。直近で言えば、2008年のリーマン・ショックを彷彿とさせるような状況です。あの時、ファッション業界では「3.1 フィリップ リム(3.1 PHILLIP LIM)」や「デレク ラム(DEREK LAM)」「タクーン(THAKOON)」「アレキサンダー ワン(ALEXANDERWANG)」などの中国系もしくはアジア系アメリカンブランドが台頭し、我々はそれをコンテンポラリー・ブランドと称しました。アジア系、特に中国系デザイナーのクリエイティビティーに注目が集まったのは、当時の時代感を象徴しています。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
購⼊済みの⽅、有料会員(定期購読者)の⽅は、ログインしてください。
