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「トム ブラウン」に新CEO ノードストローム出身でメンズ畑の経験豊富な人物

エルメネジルド ゼニア グループ(ERMENEGILDO ZEGNA GROUP以下、ゼニア)は、傘下に持つトム ブラウン(THOM BROWNE)のロドリゴ・バザン(Rodrigo Bazan)最高経営責任者(CEO)が8月31日付で退任することを発表した。後任には、米百貨店ノードストローム(NORDSTROM)のサム・ロバン(Sam Lobban)=アパレル&デザイナー部門エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼ジェネラル・マーチャンダイジング・マネージャーが9月2日付で就任する。

新CEOはメンズと小売業界の経験が豊富

バザンCEOはアルゼンチン出身。マーク ジェイコブス インターナショナル(MARC JACOBS INTERNATIONAL)でヨーロッパ、中東、インド地域のバイス・プレジデント兼ジェネラル・マネジャーを務めた後、2010年にアレキサンダーワン(ALEXANDERWANG)初の社長に就任。グローバル出店や商品ラインの拡大をけん引し、ブランドの成長を支えた。16年から現職。18年にトム ブラウンがゼニアの傘下となった後も続投し、卸から直営主体への転換やブランドのグローバルな展開を推進した。なお、同氏は「ほかの機会を追求するため」に退任するという。

ロバン新CEOは英国出身。英百貨店セルフリッジ(SELFRIDGES)でキャリアをスタートし、メンズのファッションEC「ミスターポーター(MR. PORTER)」の設立メンバーとして参画。18年にメンズファッション部門バイス・プレジデントとしてノードストロームに加わり、マーチャンダイジング、マーケティング、コンテンツ開発、店舗の改善などに従事。20年にはデザイナーズ部門のシニア・バイス・プレジデントに昇格し、22年から現職。「トム ブラウン」をはじめとする有名ブランドとのコラボレーションなどを主導してきた。

「トム ブラウン」の業績について

多くのラグジュアリーブランドと同様に、「トム ブラウン」も中国市場の停滞や不安定な社会情勢などの影響を受けており、24年12月期の売上高は前期比16.8%減だった。また、小売りへのシフトの一環として卸先を整理していることもあり、25年1~3月期の売り上げも前年同期比18.9%減と2ケタ減収が続いている。

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