
初めての海外メンズコレクションの春夏サーキットを終えました。今回、タッグを組んだのはコレクション取材歴15年以上の村上編集長。すでにヘトヘトで、帰国して味噌汁でも啜りたいところですが、「ダンヒル(DUNHILL)」のプレスツアーのためロンドンからレターをお届けします。
初めてのフィレンツェ・ミラノ・パリでの海外コレクション取材は、経験不足を痛感させられました。ショーが始まると、まず目に入るのはトップス、ボトムス、シューズ、被り物にアクセサリー。ふむふむと個別具体の特徴を拾いながら、コーディネート全体のムードも考えて……なんてやっていると、次のルックがもう歩いてきてしまいます。結果、全体の流れもわからなくなって、「木を見て森を見ず」どころか、「木も森も見えない」なんてことに。
一方、フロントローでiPad片手にメモを取る村上編集長の姿は、まさにベテランジャーナリストのそれ。でも、その視線の先に何が映っていて、何を書き留めているのかーー2列目、あるいはスタンディングの僕からは、よく見えません。村上編集長は前職・静岡新聞の先輩でもあります。共に“仕事は盗め”の世界で育った身としては、「どう取材してるんですか?」なんて聞くのも野暮。となると、ひとまず自分なりの方法を探すしかありません。
そんなときふと思い出したのが、高島屋日本橋店で6月に開かれた「日本いけばな芸術展」。これまで生花なんて疎遠だったのですが、コレクション前に少しでも審美眼を磨こうと行ってきました。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
購⼊済みの⽅、有料会員(定期購読者)の⽅は、ログインしてください。
