ネオンと欲望がうごめく六本木の夜。男女の誘惑と好奇心が入り交じるこの街の片隅、メインストリートから少し外れたビルの一角に、「レッドドラゴン(Red Dragon)」という名のキャバクラがある。セクシー女優のみが在籍し、知る人ぞ知る“大人の社交場”として話題を集めるこの店に、東京ナイトカルチャーの最前線を走る2人の男が姿を見せた。
ナイトライフエンターテインメントのプロデューサー、モトヨシカツヤ(K.Motoyoshi)と、アートディレクターのハイロック(HIROCK)だ。六本木の夜を拠点に都市文化をプロデュースしてきたモトヨシと、抜群のセンスで目利きセレクターとしても名を馳せるハイロック──。ストリートとアンダーグラウンド、エロティックとポップ。そのはざまで東京を彩ってきた異才同士の会話に、そっと耳を傾けた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年5月26日号からの抜粋で、無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)
“夜の共犯者”となったふたり
モトヨシは当時、DJ高木完のマネージャーを務めており、イベントのオーガナイズを通じてハイロックと出会ったという。その後、渋谷でハイロックが営んでいたカフェにモトヨシが足を運ぶようになり、夜な夜な集まる飲み仲間として親交を深めていった。「いろんな業界人が集まる場所だったけど、モトヨシ君とは一番仲が良かった。モトヨシ君は既に夜の世界にいたから、そっちはそっちで憧れだったし、男同士で自然に話せる関係性だった」とハイロック。肩書きや立場を超えてつながった2人の関係性は、いつしかナイトカルチャーを共につくる、“夜の共犯者”となっていった。
エロを創出する男と、
それをポップに変換する男
そんな2人が手がけるのが、“NEO TOKYO SOUVENIR(ネオ東京土産)”を掲げるブランド「シックスショップ(SIX SHOP)」だ。「キャバクラはもちろんビジネス。でも『シックスショップ』は完全に別軸なんだよね」とモトヨシ。現在は「レッドドラゴン」のCEOとしてナイトシーンをけん引しつつ、定期的にイベントを仕掛けるなど、エロティックカルチャーをポップに昇華させる実験を続けている。「エロに寄りすぎるとダメだし、かっこよすぎてもダメ。感覚だけど」とモトヨシが言えば、「俺は手を動かせば自然とポップになるんだよね。考えるより、ナチュラルにやるのがいちばんいい。でも“エロと麻雀”みたいに、ミックスするものによっては成立しづらい。そういう“混ぜるな、危険”が面白かったりもするけどね」とハイロック。2人でなければ出せない、絶妙な“さじ加減”があるようだ。
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