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リック・オウエンス、16年ぶりに帰郷 「未完成の自分を思い出すから避けていた」

 リック・オウエンス(Rick Owens)が、ビジュアルブック「レガスピ(LEGASPI)」と写真集「リック・オウエンス フォトグラフド・バイ・ダニエル・レヴィット(RICK OWENS PHOTOGRAPHED BY DANIELLE LEVITT)」の発売を記念したサイン会を、「リック・オウエンス」のロサンゼルス旗艦店で11月18日に行った。2003年にパリに居を移して以来、実に16年ぶりの帰郷となったそうだが、サイン会を終えたらすぐにパリに戻るという。なお、4年前にオープンした同旗艦店を訪れたのもこれが初めてだ。

 リックは、「気に入らない髪型をした自分の写真を見るような気分になるので、ロサンゼルスに来るのを避けていた部分がある。未完成の自分を思い出すから」と語った。

 カリフォルニア州で生まれ育ったリックは、ニューヨーク・コレクションでデザイナーとしてのデビューを飾ったが、「ニッチ向けの服を作る変なやつ」で終わってしまうのではないかと恐れ、パートナーであるミシェル・ラミー(Michele Lamy)と共にパリに移ることを決意したという。今やパリコレの常連として独自のポジションを築き、熱烈なファンが多いことでも知られるリックは、今回の一時帰国でも多忙なスケジュールだった。しかし、若かりし頃に住んでいたというホテル「シャトー・マーモント(The Chateau Marmont)」にミシェルと宿泊し、当時借りていたスタジオに赴き、フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)が設計した「ホリホックハウス(Hollyhock House)」を訪問するなど、短いながらも滞在を楽しんだようだ。「ホリホックハウス」はユネスコの世界遺産に登録されているため、見学に当たってはリックもそのシグネチャーとなった厚底シューズに白いカバーをかけているのが微笑ましい。

 今回の旅にも同行しているミシェルは、カニエ・ウェスト(Kanye West)が毎週日曜日に聖歌隊や打楽器隊などと共に自身の楽曲をゴスペル風にアレンジして歌うコンサート「サンデーサービス(Sunday Service)」のファンで、米国に来たからにはリックにも体験してほしいのだという。しかし、残念ながら今回は時間がないとリックは語る。「またロサンゼルスに来る機会があるだろうし、いつかこの街でファッションショーをやるかもしれない。例えば60歳の誕生日にね」と、サイン会当日に58歳を迎えたリックは2年後の展望について楽しげに話した。