
リラックスムードやタイトなトップスがトレンドに浮上する中、ジェンダーレスな着こなしも相まって、メンズとウイメンズ共に売れ筋が「ワイド&バギー」に集中した。王道のストレートだけにこだわらない専業ブランドの商品開発も、トレンドアイテムとしてのジーンズの魅力を高めている。国内外の有力ブランドからセレクトショップまで有力17ブランド・業態に、この夏に売れたアイテムを聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年8月25日号からの抜粋です)
「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS)」
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ピグメントやケミカルなどの加工物がヒット
2024年春夏&秋冬からラップワイドデニム(写真)やウエストボタンのタックタイプ、ローライズ、ミドル、ハイライズなど、ディテール&バリエーションに富んだジーンズを提案。従来より高額な2万円台のアイテムも売れるように。25年春夏はピグメントやケミカルウォッシュなどの加工物が好調。25年春夏の販売実績は23年秋冬比で2.7倍に。25年をピークと見つつ、25年秋冬〜26年はストライプ抜染などデザインに一捻り二捻りいれたものを提案する。
「アー・ペー・セー(A.P.C.)」
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トレンドのワイドを加え大ヒット
主力の定番ジーンズは1987年に開発した日本製セルビッジと、革パッチや紙パッチなどの装飾を排除したミニマルでシンプルなデザイン。定番シルエットに加えて、トレンドに対応したワイドシルエットがヒット。カラーは同ブランドらしいリジッドデニムカラー。「2025年1〜6月は前年同期比で51%増と好調に推移。ユーチューブ(YouTube)やSNSなどを活用して、若年層へのリーチを強化&開拓できた」(石井拓史・企画生産課課長)。
「ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」
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来年はトラッカージャケットも
メンズの売れ筋は、軽くテーパードのかかったストーンウォッシュ仕上げのストレートのセルビッジデニム。来年は、今年ブラックカラーで提案した、定番のファーストタイプのトラッカージャケットをストーンウォッシュに変えて販売予定。ウィメンズでは日本製のワイドデニムがヒット。来年はクロップド丈のジーンズとデニムジャケットのセットアップを販売する。
「ビームス(BEAMS)」
type:WIDE
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「クオーターレングス」の3本柱が絶好調
「ワイド」「ワイドテーパード」「クオーターレングス」の3本柱が好調で、累計5万本超を販売。特に今は表情感豊かな加工アイテムが売れている。また、現在のオーセンティックを再定義するハイエンドデニム「theA」も好調。セルビッジなど最高級の素材や製法を使う一方で、着用しやすいワイドシルエットやウエストにドローコードを入れて、ベーシックで着用しやすいアイテムに仕上げた。
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