
ここからは「WWDJAPAN」が取材した35業態の打ち出しを一挙に紹介する。“甘さ”をときめくエッセンスとしてスタイルに取り入れる秘けつを学んでほしい。(この記事は「WWDJAPAN」2025年12月15日号からの抜粋です)
スタイル一覧
「ニジュウサンク(23区)」
シアーチェックで魅せる
涼しげレイヤード
昨年も好評だったジャケットとワンピースのレイヤードを、酷暑に向けてアップデート。インポート素材のジャケットは清涼感があり、先染めシアーチェックのキャミワンピは肌離れが良く快適だ。接触冷感やUVカットなど機能素材を強化し、暑い夏でも涼しく「こなれ感」のある大人の柄スタイルを提案する。
「アルページュストーリー(ARPEGE STORY)」
“プラスワン”のレースが充実
トラッドやスポーティーとミックス
“エブリデイレース、エブリワンレース”のテーマ通り、レースをあしらったスエットやきゃしゃなキャミソールなど、“プラスワン”できるレースアイテムを拡充した。今年は推しルックのような、トラッドな装いに優美でアイキャッチなバテンレースを合わせるスタイルを提案。レースと好相性なデニムアイテムも充実させる。
「オブリオ(AUBRIOT)」
パリジャンの日曜日に着想
ラフで優雅なノンシャラン
パリジャンのリラックスしたライフスタイルに着想し、構築的なフォルムをほんの少し崩したノンシャランなスタイルを提案。ルックは、ラベンダーカラーの繊細なフリルブラウスに、あえてワークテイストなベージュのスカートと、ジャケットを首に巻いて合わせ、フェミニンとラフさを自由に大人っぽくミックスした。
「バビロン(BABYLONE)」
1990年代のミニマルとセンシュアル
ブルーの洗練シャツスタイル
テーマは“サイレント・グレイス”。1990年代のミニマルなムードをベースに、ドレープや抜け感でフェミニンな要素を加えた。ルックは2ウエイプルオーバーの中に今季プッシュするブルーのシャツをレイヤード。2月の立ち上がりはニュアンスカラーを中心としたミニマルなスタイルを展開し、バターイエローのシャツワンピースも推しアイテムだ。
「バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」
地に足のついた
日常性を感じるラグジュアリー
意識したのは「日常性」。混沌とした時代背景も踏まえ、上質な素材に重きを置きつつ、「リラックス感」を大事にした。一見複雑に見えるレイヤードも、シャツやカーディガンなど普遍的なアイテムが主役だ。アフォーダブルなプライスゾーンの拡充も加味し、「テルマ(TELMA)」や「ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)」など、日本ならではの上質な服の提案にも力を入れる。
「ビューティー&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS)」
楽に決まる
セットアップ提案を強化
強みのボトムスを軸に、今季は「イージードレス」をテーマにセットアップの提案に力を入れた。マルチウエイジーンズなどもカギになる。トップスでも重ね着風のキャミソールやレーストップなど、トレンドのレイヤードスタイルを楽に取り入れてもらう。カラーはペールトーンなど優しいナチュラルな色でまとめ、小花柄の刺しゅうなど、クラフト感も大事にした。
「カデュネ(CADUNE)」
ハーフパンツで新バランス
重ね着アイテムも充実
ルックは、1枚で見映えするレーススカーフ付きシャツに、ブランドとしては新しいハーフパンツをコーディネート。足元はパンプスで女性らしくまとめ、都会的なバランスに仕上げた。今季はレースキャミを拡充。真夏に1枚で着たり、シアートップスとレイヤードしたりとシーズンレスに着回せるため、コーディネート提案の幅を強化する。
「カレンソロジー(CURENSOLOGY)」
旅するトラッド“ノマディショナル”
レースとシルバーの対比
テーマはノマドとトラディショナルを掛け合わせた造語“ノマディショナル”。乾いた質感のレースやコットンのレイヤードで旅のムードをまとわせつつ、トラッドな要素を加えて知的に構成。カサッとした風合いのウエアに、クールなシルバーアクセサリーやメタリックな小物を合わせる質感のコントラストで、洗練された大人のスタイルを提案する。
「ドゥーズィエム クラス(DEUXIEME CLASSE)」
上質な素材で作る
“レイジー・ラグジュアリー”
テーマは“レイジー・ラグジュアリー”。フランス製レースを使用したキャミソールや、インポート糸を用いたサマーニットなど、上質な素材を日常に取り入れる。レザーやレース、シアー、またはドレープ感のある素材の1枚で映えるデザイントップスにも注力する。また、複数のジュエリーブランドを新規で仕入れ、ハイジュエリー分野をさらに強化する。
「アース ミュージック&エコロジー(EARTH MUSIC&ECOLOGY)」
「ほっこり」から「スタイリッシュ」
仕事着ニーズにも対応
ガーリーなイメージが強かったブランドに“レディー”の要素を強く加える。20代後半から30代前半の女性に向けてスタイリッシュなアイテムを増やす。テーラードジャケットもダブル、ピンストライプ柄など働く女性のニーズに沿う商品を充実させた。首まわりもデコルテを美しく見せるシャツやカットソーで品よくセクシーに演出する。
「エポカ(EPOCA)」
30周年の春は
3ウエイコートが主役
ショートジャケットとロングジレを組み合わせた3ウエイコートを提案。気温の変化に対応できる実用性と、軽やかな素材感が特徴だ。接触冷感やウオッシャブルなどの機能も備える。春らしいストライプシャツにエレガントなコートを羽織り、機能的かつ上質な大人のカジュアルを完成させた。30周年を迎える今季は3〜5月に特別な商品を投入する。
「エストネーション(ESTNATION)」
“らしさ”を再考
端正なダンディーに漂う艶感
“エストネーションらしさ”を改めて再考したシーズン。軸に据えたのは、仕立ての良いジャケットやシャツなどダンディーなアイテム。それらにジュエリーやスカーフ、ベルトなどで大人な艶感を取れ入れる。強化アイテムシャツは、マニッシュなものから、とろみのあるブラウス、羽織りにもなるオーバーサイズなど、バリエーション豊かにそろえた。