PROFILE: 北村浩/近鉄百貨店 取締役常務執行役員 あべのハルカス近鉄店長

キタ(梅田)、ミナミ(難波、心斎橋)に次ぐ大阪第3のターミナルである阿倍野・天王寺エリアで日本最大の10万㎡の店舗面積で営業する。本店長で取締役常務執行役員の北村浩氏は「立地は確かに都心だが、いわゆる都心型の百貨店とは捉えていない」と話す。(この記事は「WWDJAPAN」2025年7月21日号からの抜粋です)
あべのハルカス近鉄本店
STORE DATA
開業年:1928年(大鉄百貨店として開業、近鉄百貨店阿倍野店を経て、2014年にあべのハルカス近鉄本店として建て替え開業) 店舗面積:10万㎡ 総額売上高:1242億円(25年2月期)
概要:超高層ビル「あべのハルカス」の低層階のタワー館と、従来の建物を活用したウイング館で構成
日本一の売り場面積で
大衆性と高級感のバラエティーの魅力
商業とオフィスの集積のすぐそばに住宅街が後背地として広がる。徒歩圏内を含めた足元商圏と近鉄沿線の住民によって長年支えられてきた。それに14年に近鉄グループが開業したあべのハルカスによって、広域商圏からの来店客が加わる。庶民的な雰囲気と特選に代表される高級感が同居したバラエティーが持ち味だ。
近鉄百貨店は2036年の創業100周年に向けた長期ビジョンを発表した。近鉄本店は売上高1500億円を計画する。28年度を最終年度とする中期経営計画では、リモデルを段階的に進める。対象は全館の3割に及ぶ。1階の特選では「ボッテガ・ヴェネタ」を改装し、新たに「サンローラン」を導入した。今後取り掛かるのは中層階の婦人服や紳士服となる。「特選との買い回りを高めるため全体のグレードと感度を上げる。メンズ・ウィメンズ・キッズを扱うコンバインショップを導入する。また、服だけでなく雑貨やカフェなどを合わせたミックス型のフロア構成を充実させる」。
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