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特集 巨大百貨店 第7回 / 全16回

銀座に根ざす“地方百貨店”、松屋銀座が挑むグローバル戦略【石脇店長に聞く】

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PROFILE: 石脇聡子/松屋 執行役員 松屋本店長 兼 構造改革推進委員会担当

石脇聡子/松屋 執行役員 松屋本店長 兼 構造改革推進委員会担当
PROFILE: (いしわき・さとこ)1991年入社。婦人売り場で販売やPB商品の企画に携わったのち、セレクトショップ「リタズダイアリー」や「インターナショナルブティック」を立ち上げた他、ラグジュアリーブランド・国産ブランドのバイヤーから部長まで婦人部門でキャリアを重ねる。2022年に副店長、23年から現職。24年から構造改革推進委員会も担当する PHOTO : SHUHEI SHINE

松屋銀座が開店100周年を迎えた。銀座に構える同店は、「地元に根ざした百貨店」としての姿勢を貫いてきた。執行役員 銀座本店長の石脇聡子氏は「銀座の街とは運命共同体。地元のお客さまに愛され、地元を支えるために存在している」と語る。(この記事は「WWDJAPAN」2025年7月21日号からの抜粋です)

松屋銀座

STORE DATA
開業年:1925年 店舗面積:3.2万㎡ 総額売上高:1224億円(25年2月期)
概要:大正14年5月1日に開店し、今年100周年を迎えた。東京・銀座に位置しながらも“東京の地方百貨店”を自任するように、地元住民とのつながりを重視し、地域に根差した活動を積極的に行っている

ラグジュアリーブランド拡充で
銀座の求心力を押し上げる

地域に根ざした信頼関係の積み重ねを背景に、松屋銀座は今後、世界中から人々が訪れる“特別な場所”としての価値を高めていく構えだ。その構想の一つが、2050年を見据えた「グローバル・ディスティネーション」というビジョン。石脇氏は「時代に応じた挑戦を続けなければ、選ばれる存在ではいられない」と強い意思をにじませる。

足元では、昨年の反動もありインバウンドの伸びが一服しているものの、松屋銀座は短期的な波に左右されず、本質的な価値提供を重視する。「百貨店は平和産業。世界が平和であってこそ、私たちの存在意義がある」と前置きしつつ、海外の金融機関との提携も「粛々と実行していく」と冷静に語る。

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