
ファッション&ビューティ企業84社の人事部に令和のプレイングマネジャー(課長クラス)を育成するためにどんなことを行っているのか。課題と今後強化したい取り組みをアンケート調査した(社名や回答者の非公開選択可)。(この記事は「WWDJAPAN」2025年7月14日号からの抜粋です)
Q5. 課長クラスを育成するための施策
(研修、OJT、評価制度など)があれば教えてください。
・四半期に1度のマネジャー同士の情報交換や自身のチームコーチング強化のためのPeople Manager Committeeの実施、定期的なマネジャー研修、経営陣からのメンタリング制度、上長による具体的なフィードバック(シック・ジャパン)
・意思決定に関する議論の場への参加、経営陣への施策提案(サティス製薬)
・複雑化する人材マネジメントに特化したテーマ別研修(部下のキャリア自律支援、介護との両立支援、 同一労働同一賃金など)の実施。目標設定・評定力の向上に向けた研修、実施状況のモニタリング。課長一歩手前の人材をアシスタント職としてマネジャーの下に配置し、OJTを促進(高島屋)
・研修や経営理念浸透のためのワークショップ、読書会など(ロート製薬)
・「キャリアモザイク」ツールを活用した、キャリアオーナーシップの醸成。必ずしも一つの分野、ポストや役職に縛られない、non-linearなキャリア開発を通じて、多様な経験を生かしたリーダーシップの発揮を後押ししている。また、それらをもとにした部下とのキャリアの対話も積極的に促している(ELCジャパン合同会社)
・対話力を高めるための斜めの1on1トレーニングや、チーム学習による気づきの経験を増やすためのRTDという月次で経営やマネジメント本の読後シェアを行う会を開催(アイスタイル)
・新任管理職研修、目標評価研修、管理職のためのeラーニング(管理職として知っておいてほしいことのインプット)、1on1・DE&I研修など年間を通して必要なタイミングで実施(ZOZO)
POINT 5:
実務×人材育成力を高める多層的アプローチ
育成においては、リーダーシップ研修やOJT、1on1、外部講座など多層的な教育制度が整備されており、実務力と人材育成力の双方を強化している。経営陣と接する機会の提供も盛んだ。一方、評価制度では、業績目標の達成度に加え、リーダーとしての行動や部下育成への貢献度の指標化や、定量・定性の両面から成長を支援する仕組みの構築が進んでいる。360度評価など、育成と評価の連動でマネジメント力の向上を図る動きが見られる。
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