
人気35業態のウィメンズリアルクローズブランドの今秋冬の打ち出しを一挙に紹介する。各業態の一推しルックは、優しく包み込まれるような素材やシルエット、ブラウン・ボルドーカラーといった今季のトレンドをそしゃくし、ブランドらしさと掛け合わせて巧みに提案している。(この記事は「WWDJAPAN」2025年6月23日号からの抜粋です)
スタイル一覧
「ラブレス(LOVELESS)」
(三陽商会)
日中の気温差に向き合う
“多段”なコーデ
残暑の時期はドレスを1枚で。秋が深まるにつれ、デニムやジャケットと合わせた「季節の移ろいを意識したレイヤードスタイル」(並木君典課長)を提案。初秋の1日の寒暖差にも対応する。アウターはショートからミドル丈に注目し、前秋冬比で30%増の販売計画を掲げる。特にオリジナルのツイードアイテムはウィメンズ・メンズを横断して訴求。
「マルティニーク(MARTINIQUE)」
(メルローズ)
冬の定番スタイルに
手元の小物使いが光る
ベースはプルオーバー×スカートというシンプルな組み合わせ。ハンパ丈の袖からチュール素材のグローブをのぞかせることで、コーデに華やぎをもたらした。8月からは25周年を祝した別注アイテムがシーズンを彩る予定。9月のニュウマン高輪店のオープンに合わせた「マディソンブルー(MADISONBLUE)」とのコラボがそのスタートを飾る。
「マーキュリーデュオ(MERCURYDUO)」
(マークスタイラー)
スエードとサテン
素材の“温度差”が表情の豊さに
暖かみのあるスエードジャケットに冷たさを感じさせるサテンのロングスカートを合わせ、シーズンコンセプト「表情豊かな対比」を表現した。フォークロアな雰囲気が気になることから、アクセサリーは天然石や羽根、ミンクファーなど、自然由来の素材を意識するように。ブラウン人気の高まりを受け、べっ甲のアクセサリーの拡大も検討中。
「マウジー(MOUSSY)」
(バロックジャパンリミテッド)
25周年の今立ち返る
“原点”のデニム
アイデンティティーであるデニムアイテムに磨きをかける。「1カ月で1億円売れた」という“MVS フレア”シリーズのデニムパンツを軸に、トラッドなブレザーとスポーティーなトップスを合わせたミックススタイルを提案。デニムの品数を増やすほか、キャンペーンも実施予定だ。大西俊史MDは「25周年の今こそ、デニムに立ち返りたい」と思いを話す。
「23区」
(オンワード樫山)
人気のニットジャケットが引き立つ
大人のきちんとコーデ
きちんと見えと快適な着心地をかなえるニットジャケットを、ミックスカラーで用意。ウール混素材で仕立てたブラックのオールインワンですっきりとスタイリングした。9月初旬には、阪急うめだ本店のショップの拡大リニューアルを控える。フルラインアップとエクスクルーシブなアイテムが一堂に集まる「SALON 23区」に生まれ変わる。
「カリテ(QUALITE)」
(アバハウスインターナショナル)
ポンチョと細身パンツで作る
シルエットの黄金比
ダブルフェイス仕立てのポンチョジレに細身のパンツを合わせてシャープな印象に。パンツをブーツインし、だぼっとしたシルエットが主流だったこれまでの着こなしに一石を投じる。今季は、体温調整がしやすいレイヤードスタイルを主軸に提案。残暑に素肌への着用を想定し、アクセサリーも金属アレルギー対応で製作する。
「レイ ビームス(RAY BEAMS)」
(ビームス)
脱・肌見せ
やぼったさのあるクラシックに挑戦
Y2Kブームを背景に人気だった“肌見せ"から変化をつけ、ノスタルジックなムードを織り交ぜたクラシックスタイルを打ち出す。テーラードジャケットやシャツ、カーディガン、柄はチェックやアーガイルを充実させた。ボトムスは、「新たな挑戦」としてカプリパンツを打ち出す。洗練させすぎず、少しやぼったいバランス感覚がポイントだ。
「ロンハーマン(RON HERMAN)」
(リトルリーグカンパニー)
大人が着たいミックススタイル
ユーティリティーをモダンに昇華
ビンテージ、ユーティリティー、コンサバティブ、ハンドクラフトの4つの要素を組み合わせたミックススタイルを提案する。ボトムスのキーシルエットは、Aラインのフレアスカート。チノやナイロン、ウールなど、時期に合わせてさまざまな素材で仕込む。カラーは、明るいブルーやレッドを差し色に取り入れ、ネイビーを充実させた。
「ザ シンゾーン(THE SHINZONE)」
(シンゾーン)
NYの大自然を舞台に
トラッドとアウトドアをミックス
強みのデニムに加え、近年オリジナルのアウターの反応が良い。今季はアクティブな世の中のムードを捉え、アメリカの大自然を舞台にしたストーリーを構築。トラッドの中にアウトドアの要素を盛り込んだ。立ち上がり時期はマウンテンパーカを主役にしたスタイリングを打ち出し、冬にかけては、ピーコートやダウンなども企画した。
「シップス(SHIPS)」
(シップス)
ジャケットにベルトを合わせ
王道トラッドにひとひねり
今季はアウター代わりになるジャケットを強化し、ウールコートは縮小。チェック柄のジャケットにインディアンジュエリーやコンチョベルトを合わせ、王道のトラッドにひねりを加えたミックススタイルがイチオシだ。暖冬を見据え、ボアのベストやベロアのTシャツなど、“秋の素材で夏のかたち”という新たなアプローチに挑戦する。
「スライ(SLY)」
(バロックジャパンリミテッド)
女性の強さとかれんさを
1コーデにギュッと凝縮
今シーズンのテーマは「ラベル フェミニティー(REBEL FEMINITY)」。強さとかれんさという相反する女性の魅力を、レース素材のブラとクラッシュ加工を施したスエットパンツで引き出す。ボア素材のジャケットでトレンド感も忘れずに。今季は新客の流入が期待でき、かつ季節を問わずフックのある大手スポーツブランドとのコラボを企画している。
「スナイデル(SNIDEL)」
(マッシュスタイルラボ)
ファーのボリューム感を
タイトなジーンズでコントロール
ボリューミーなファーコートで目線を上に。コンパクトなジーンズを合わせてコーデにメリハリを付ける。9月上旬までは実需を重視し、ノースリーブや半袖アイテムを中心にラインアップ。一方、カーディガンやライトジャケットなど、羽織物も充実させ、秋の到来を感じさせる品ぞろえも意識。雑貨はマフラーなど巻物のバリエーションを増やす。
「ストラ(STOLA.)」
(アイア)
旬のレオパードを
大人の女性が取り入れるなら
タッチや大きさにこだわれば、レオパードもフェミニンな印象に。ゆとりあるスエード×合皮のブルゾンを重ね、甘辛ミックスなコーデに仕上げた。今季は、残暑でも着られる秋物として、ベストやジレを強化対象に掲げる。雑貨類も、レザーやスエード、ボルドーなど、秋冬のムードをまとった素材や色で用意する。
「サードマガジン(THIRD MAGAZINE)」
(メルローズ)
ダークなカラーパレットに
淡いピンクが咲く
きちんとスタイルにも、韓国発の「リコード(RE;CODE)」のリメイクジャケット、太畝リブ編みのニットパンツで遊び心を。ライトなグレーとピンクは、ダークトーンのアイテムが増える秋冬こそ取り入れたい。展示会では、レースシャツ×トラックパンツ、ノースリーブのニットドレス×ショートスリーブジャケットといった残暑を見越したスタイリングも光った。
「トゥモローランド(TOMORROWLAND)」
(トゥモローランド)
エレガントな女性像に
素材感で遊び心を
エレガントな女性像を大切にしつつ、印象的な素材感のアイテムを取り入れることで“遊び”を足す。質感ではラメやスパンコールなどシャイニーなもの、またはベルベットやファーなどの柔らかなテクスチャーを拡充して新鮮さを出す。きちんと感と遊び心のバランス感を意識しながら、「その人らしい」着こなしを大切に提案する。
「アンクレイヴ(UNCRAVE)」
(オンワード樫山)
きれいめなパンツこそ
はき方に一癖を
エッセンシャルアイテムとして「ザ・シャツ」と「ザ・トラウザーズ」がデビューする。「ザ・トラウザーズ」の一つチノ素材の“ワイドトラウザーパンツ”は、オリジナルのマーベルト仕様で製作。ウエストを折り返し腰ばきするのが今っぽい。同素材のジレブラウスは、気温に関係なく取り入れられる優秀アイテム。セット売りで提案していく。
「アングリッド(UNGRID)」
(マークスタイラー)
秋風にゆれる
空気感たっぷりのボヘワンピ
今っぽいボヘミアンなムードを秋冬らしいカラーで表現した。ガウンワンピースにスカートを重ねる一手間が、軽やかな動きを生んでいる。シーズンを通して残暑・暖冬対策は入念に行うといい、特にMD軸では「カットソーやシャツアイテムを強化。ニットアイテムは例年より後ろ倒しで投入する」(西部結花クリエイティブディレクター)。
「アンタイトル(UNTITLED)」
(ワールド)
暖冬の本命アウター
リバーコートを主役に
キーワードは「tone to tone」。さらりと着るだけでこなれ感を生むリバーコートを主役に1トーンで仕上げた。薄手のリバーコートは「暖冬対策にもうってつけ」(佐藤三貴屋号長)なことから、軽羽織のカーディガンやキルティングアウターと並び強化対象と位置付ける。売り上げが気温に左右されないバッグやストール、スカーフ類の品ぞろえも拡大する。