ファッション
連載 Makuake直伝!共感を得る届け方

累計1100万円以上を売ったジャーナル スタンダード ファニチャーの成功例【Makuakeキュレーター直伝!共感を得るコミュニケーション】

有料会員限定記事

モノが素晴らしくても、「届ける」にまで思いを馳せないと売れない時代。「マクアケ(MAKUAKE)」で多数の応援購入という形で支持されるプロジェクトは、モノづくりからコミュニケーションに至るまでの設計の何が違うのか?この連載では、モノづくり企業に伴走するキュレーターが成功体験を伝授。時にモノづくり企業が苦手とする、訴求ポイントの整理からターゲットの設定、トップ画像やキャッチコピーに至るまでのコミュニケーション上の工夫を伝授してもらう。今回は、「ジャーナル スタンダード(JOURNAL STANDARD)」によるトレンドとスタンダードをMIXしたインテリアブランドのお話。

今回のテーマは、「ジャーナル スタンダード」のインテリアブランド「ジャーナル スタンダード ファニチャー(以下、JSF)」と「マクアケ」のコラボレーション企画についてです。本企画は、全国さまざまなメーカーや事業者の新商品開発を両者でサポートする取り組みです。「JSF」は、家具やインテリア雑貨などの企画から販売までを一貫して行い、高品質でコンセプチュアルな商品を提供する一方、さまざまなファッションブランドやアーティスト、クリエイターとのコラボレーションを手掛けています。「トレンドとスタンダードをMIXしたインテリアスタイリング」という考え方をベースに、住空間を通してインテリアとファッションを融合。他のインテリアブランドにはない独自の世界観やプロダクトを提案しており、幅広いファンに支持されています。
 
「JSF」にはかねてから「自分たちの企画力・販売力などを生かして、より幅広いメーカーのモノ作りと協業し、新たな価値観を生み出したい」という思いがありました。価値構築のノウハウが豊富な「JSF」と、新しい商品が集まる「マクアケ」が共創することで、次世代の商品を生み出せるのではないか?そんな思いからコラボ企画はスタート。全国からコラボ新商品の開発を希望する事業者を募り、「JSF」による半年ほどの新商品プロデュース期間を経て、インテリアや日用品からアウトドアグッズまで、「JSF」ならではのデザイン性や世界観がありつつ、暮らしを便利で快適にするような新商品を3月17日から続々と公開しています。新商品をとりまとめた特設ページも「マクアケ」にオープンしました。
 
「JSF」コラボの洗練されたデザインと利便性を兼ね備えた商品は初日から多くの注目を集め、公開1週間後には全5つの新商品累計で1100万円以上の応援購入総額を記録。
 
「マクアケ」でのプロジェクト終了後は、「JSF」店舗での一般販売も予定しています。

訴求ポイントの整理

取り組みに込めた思い

「マクアケ」に集まる新商品には、利便性が高く生活を快適にしてくれるものが数多くあります。一方、生活者の中には「どれだけ利便性が高くても、自分の世界観やトーンに合わなければ取り入れたくない」人も少なくありません。そこで、「JSF」のファッション性にあふれるデザインを商品開発に生かすことで、利便性とデザイン性を兼ね備えた新商品が生まれ・広がるのではないか、との思いが本企画の根底にあります。

ユーザー分析

コラボ企画で生まれる新商品は、どのような人に一番喜んでもらえるのか?想定ユーザーを分析しました。具体的には「便利なものも欲しいけれど、自分らしいファッション性やトーンを保ちたい」「自分が持つ・身につけるアイテムは全て、自分らしい世界観で統一したい」など、インテリアやファッションへのこだわりが強い人、自身の趣味・嗜好と合致するかを考えながらモノ選びをするような、丁寧な暮らしを心掛けている人を想定ユーザーに設定しています。

キャッチコピーやトップ画像の工夫

キャッチコピー

想定ユーザーを踏まえ、企画の全体コンセプトを“便利な商品を、生活になじむデザインで提案すること”として、企画のキャッチコピーを「あなたに似合う、アタラシイを。」としました。

前半の「あなたに似合う」は、想定ユーザーの「自分のファッション性に合うものが欲しい」という深層心理と、「JSF」の強みである「ファッション性」から連想し、単にあなたに“合う”ではなく、あなたに“似合う”という言葉を紡ぎました。後半の「アタラシイを」には、「マクアケ」に集まる、生活を便利かつ快適にしてくれるような、ワクワク感のある「新商品」のイメージを込めています。

トップ画像

インテリアのこだわりが強い方に響くよう、「JSF」の渋谷の旗艦店の世界観を大きく打ち出しました。ガラス張りの外観から、「JSF」ならではの「ファッション性・遊び心・ワクワク感」を体現したインテリアの世界観があふれ出ており、また本企画が「JSF」とのコラボであることも一気に伝わります。

商品画像の工夫

本企画で生まれた新商品の「マクアケ」掲載画像への工夫については、
一例として逆さ折り畳み傘「ギャクソル」を取り上げます。

前身となる商品を昨年「マクアケ」で公開した際は、雨にぬれる外側の生地が内側に折れるといった機能に特化。トップ画像で各機能をアピールし、色展開もシンプルに黒一色。利便性の高さから人気を集めました。

この続きを読むには…
残り252⽂字, 画像6枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。