ファッション

若手の登竜門「LVMHプライズ」 優勝は全会一致でロンドン発「ネンシ ドジョカ」に決定

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は9月7日、2021年「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」の優勝者を発表した。優勝したのはアルバニア出身のネンシ・ドジョカ(Nensi Dojaka)。ドジョカが手掛けるのは、自身の名前を冠したロンドン発のウィメンズブランドだ。

 「ネンシ ドジョカ」はランジェリーからインスパイアされたスリップドレスが有名で、グラフィカルなカッティングやストラップのディテールが特徴。モデルのベラ・ハディド(Bella Hadid)などをファンに持つ。ドジョカには、30万ユーロ(約3900万円)の賞金とLVMHグループのエキスパートによる1年にわたるコーチングを受けられる機会を獲得する。

 14年から「LVMHプライズ」の審査員を務めているデザイナーのマーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)は全会一致でドジョカが選ばれたと明かした。「覚えている限りでこんなことは初めてだ」とコメントしている。「LVMHプライズ」の立役者であるデルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=ルイ・ヴィトン エグゼクティブ・バイス・プレジデントも「プレゼンテーションが素晴らしかった。彼女のデザインはユニークな視点を備え、オリジナリティーにあふれている。品質も非常に高く、同時にとても謙虚だ」と称賛した。

 他方、今年の“カール・ラガーフェルド審査員特別賞”は票が割れた結果、コルム・ディレイン(Colm Dillane)「キッドスーパー(KIDSUPER)」デザイナー、ルイ・チョウ(Rui Zhou)「ルイ(RUI)」デザイナー、そしてルクハンヨ・ンディンギ(Lukhanyo Mdingi)=デザイナーが受賞した。特別賞を受賞した3人は、それぞれ15万ユーロ(約1950万円)とLVMHグループからのメンターシップ・プログラムの参加資格を獲得する。

 今年の「LVMHプライズ」には110カ国から1900通の応募があった。参加資格は40歳以下で、最低でも2回のコレクションを披露・販売していることが条件だ。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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