キューテン(Qoo10)は12月8日、1年間でユーザーから支持を集めたベストビューティーアイテムを表彰するアワード「キューテン メガビューティアワード 2025(Qoo10 MEGA BEAUTY AWARDS 2025、以下MBA)」を初開催した。同アワードは、「キューテン」ユーザーによる約61万票の投票結果に加え、サイトでの販売実績、美容業界で活躍するキーパーソン7人による審査を総合して決定した。イーベイ ジャパンのグ ジャヒョン代表は「業界を代表する権威あるアワードとして成長すると確信している」と胸を張る。
スキンケアやポイントメイクといったカテゴリー賞は93アイテム、特別賞は34アイテムなど、計137製品を表彰。初代総合大賞は韓国発「アヌア(ANUA)」の美容液“レチノール0.3 ナイアシンリニューイングセラム”が受賞した。本国の担当者は「このような大きな賞を頂けたのは日本のお客さまのおかげです。今後も精一杯頑張りますので、『アヌア』をよろしくお願いします」と日本語でコメント。同ブランドは他にも、“ドクダミポアコントロールクレンジングオイル”が9位となり、“メガ割限定Qoo10 onlyセット”がメガ割&Q ONLY セット賞を受賞するなど、複数部門に名を連ねた。
受賞アイテム
総合大賞:「アヌア」“レチノール0.3 ナイアシンリニューイングセラム”
2位:「スキンアンドラブ(SKIN&LAB)」“グルタチオントナー”
3位:「フィー(FWEE)」“3Dボリューミンググロス”
4位:「メディキューブ(MEDICUBE)」“PDRNピンクアンプル”
5位:「ロムアンド(ROM&ND)」“ハンオールブロウカラ”
6位:「ティーフィット(TFIT)」“トランスルーセントセットフィニッシングパウダー”
7位:「バイオヒールボ(BIOHEAL BOH)」“プロバイオダーム3Dリフティングクリーム”
8位:「トゥークールフォースクール(TOO COOL FOR SCHOOL)」“フロッタージュペンシル”
9位:「アヌア」“ドクダミポアコントロールクレンジングオイル”
10位:「バニラコ(BANILA CO)」“カバーリシャスアルティメット ホワイトクッション”
ベスコス後発の強みを生かす

ビューティ業界では定番コンテンツとなっているベストコスメの発表だが、「キューテン」は今年ようやく参入した後発組だ。開催の背景には、Xを中心としたSNSで「#Qoo10」と「#ベスコス」を組み合わせた投稿が増えていたことがある。特に年4回実施されるビッグセール“メガ割”は毎回Xのトレンド入りを果たし、SNS上で大きな盛り上がりを見せる。2025年3月に実施した“メガ割”では、総取引額490億円(2月28日~3月12日。食品・家電・衣類などを含む)を記録するほど存在感を高めており、ユーザー発の推しコスメなどの情報が大量に行き交う場になっている。
さらに、各社がベスコスを発表する6月や12月には、「#Qoo10」「#メガ割」「#ベスコス」といったキーワードが並び、より活発な投稿が見られる。こうした流れを受け、「SNSで自然に生まれた盛り上がりを、公式が主導してさらに大きなムーブメントにしよう」という声が社内で上がり、アワード創設に至った。
モラーノ絢香 イーベイ ジャパン戦略マーケティング室部長は、今回の初開催について「初期目標を大幅に達成した」と手応えを語る。その要因に投票導線の工夫を挙げ、「投票期間中、トップバナーにアワードページを大きく配置し、ワンクリックで推しコスメを選べるようにした。また、抽選でポイントがもらえるインセンティブも付与。簡単な仕組みにしたことで投票のハードルが下がり、約61万票を集めることができた」と振り返った。
受賞したアイテムには「MBA」のランキングロゴを付与。ロゴは「キューテン」内では無料で利用でき、店頭やパッケージなど外部での使用は有償といった利用条件が設けられているが、モラーノ部長は「まずは認知度を広めるためにも、ブランドの皆さんに利用してもらいやすい利用料に設定した」と話す。
今回初開催となった「MBA」は、ユーザーの購買データと投票を掛け合わせた“生活者視点”を重視したアワードとして、新たなベスコスの指標を構築した。今回の成果を起点に、同社は“生活者起点のベスコス”という新たな潮流づくりに挑戦していく。