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LVMHが「オフ-ホワイト」の株式60%を取得 ヴァージルと新ブランド立ち上げへ

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が率いる「オフ-ホワイト ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH以下、オフ-ホワイト)」の商標を所有するオフ-ホワイト合同会社(OFF-WHITE LLC)の株式60%を取得した。取得金額は明らかにされていない。

 株式の残り40%は、引き続き「オフ-ホワイト」のクリエイティブ・ディレクターを務めるヴァージルが保有する。なお、同ブランドを擁するニューガーズグループ(NEW GUARDS GROUP以下、NGG)は、オフ-ホワイト合同会社とのライセンス契約に基づき、今後も運営パートナーとして「オフ-ホワイト」に携わる。NGGは、2019年にラグジュアリーECのファーフェッチ(FARFETCH)によって6億7500万ドル(約735億円)で買収されている。

 ヴァージルは、13年に「オフ-ホワイト」を設立。18年3月には、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズ アーティスティック・ディレクターに就任した。今回の取引に加えて、LVMHとのさらなる協業についても合意しており、今後はLVMHと共に新たなブランドの立ち上げや、さまざまな分野のブランドとの提携などに取り組むという。

 ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)LVMH会長兼最高経営責任者(CEO)は、「成功を収めているヴァージルとのパートナーシップを拡大することができ、大変うれしく思っている。『オフ-ホワイト』のさらなる成長を支援すると共に、当社との協業によって、ヴァージルがそのユニークな感性をラグジュアリー分野でより幅広く発揮することを楽しみにしている」と語った。

 マイケル・バーク(Michael Burke)=ルイ・ヴィトン会長兼CEOは、「ヴァージルは壁を壊し、非常に多様で包括的な哲学を表現することで、『ルイ・ヴィトン』に長く続く影響をもたらすと同時に、『ルイ・ヴィトン』のラグジュアリーな世界をより多くの人々に届けてくれた。これまで共に歩んできた道のりを誇らしく思っており、今後の新たな旅路についてもワクワクしている」と述べた。

 ヴァージルは、「(今回の取引を)心から光栄に思っている。ブランドとクリエイティブ・ディレクターの関係性にはさまざまなパターンがあるが、これは全く新しい形だ。私に幅広い才能があると信じ、ファッションショーという枠に収まらない提案ができる現在の立場に至るまで私を育ててくれた、ベルナールとマイケルに感謝している」と話した。

 今後どのような分野を手掛けたいかについて、ヴァージルは、「ホテルなどのホスピタリティー分野や、ジュエリーなどに関心がある。また、以前からファッション、アート、カルチャーの融合に興味を持っているので、そうした面でも新たな分野に踏み出す機会になると思う」と説明した。

 バーク会長兼CEOは、LVMHが以前からオフ-ホワイト合同会社の少数株式を保有していたことを認めたものの、その取得時期や持ち分については開示しなかった。19年1月には、LVMHがNGGへの出資に向けて水面下で話し合いをしていると一部で報じられたが、その後の経緯については明らかにされていない。同氏は、「ヴァージルとの取引により、NGGとの関係ができて非常にうれしく思っている。彼らは『オフ-ホワイト』を傘下に収め、同ブランドを成功へと導いた。そうした主要なパートナーを変更する必要があると考えていたら、今回の取引はしなかっただろう」と述べた。

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