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リアーナが「フェンティ」休止を発表 LVMHとの立ち上げから2年足らずで

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)とリアーナ(Rihanna 本名:ロビン・リアーナ・フェンティ)はブランド「フェンティ(FENTY)」の運営を休止する。LVMHは、「リアーナとLVMHは、事態が改善するまでヨーロッパを拠点とする『フェンティ』のファッション事業を一時休止すると決定した」と声明を出した。

 2019年に大手コングロマリットのLVMHと共にブランドをスタートしたリアーナだが、続くパンデミックの影響は避けられなかった。休止の理由は業績の悪化に加えて、渡航制限でロサンゼルスを拠点とするリアーナと、パリやイタリアのデザインチームとの連携が困難になったためだという。

 20年10月に行われた第3四半期(7〜9月期)の決算発表でLVMHはすでに「フェンティ」の業績不振を暗示していた。同グループのジャン・ジャック・ギヨニー(Jean-Jacques Guiony)最高財務責任者(CFO)は、「『フェンティ』のファッション事業は明らかにまだ立ち上げ段階にある。ゼロからこのブランドが何を提供できるかを考えており、それは簡単なことではない。リアーナと共に動いているが、実際にどう展開していくかはまだ決まっていない。われわれの強みや弱みからこのブランドの芯を探っていきたい」と語っていた。

 「フェンティ」はアイウエアや靴、デニムが好調だったというが、リモートで年間8コレクションを製作することは厳しかったようだ。2月現在、少数のスタッフがパリのブランド本部で、休止作業を進めている。1月1日以降インスタグラムへの投稿は止まっており、同ブランドによるコレクションは2020年11月に発表したものが最後となる。ブランドのオンラインサイト(Fenty.com)は2月末、または3月上旬までに閉じるという。

 リアーナは有色人種の女性として初めて、LVMHとパートナーシップを結んで「フェンティ」を立ち上げた。同グループがブランドを立ち上げるのは1987年の「クリスチャン ラクロワ(CHRISTIAN LACROIX)」以来2度目。20年7月には、「ファーフェッチ(FARFETCH)」で取り扱いを開始し、ブラジルや中東といったそれまで進出していなかった地域へのアプローチにも乗り出していた。

 LVMHとのパートナーシップは、ランジェリーブランド「サヴェージ×フェンティ」やコスメ「フェンティ ビューティ」、スキンケア「フェンティ スキン」を中心に継続する。「サヴェージ×フェンティ(SAVAGE X FENTY)」は10日、LVMHが出資する投資会社のLキャタルトン(L CATTERTON)などから1億1500万ドル(約120億円)の資金の獲得を発表した。Lキャタルトンのジョン・オウズリー(Jon Owsley)共同管理パートナーは「『サヴェージ×フェンティ』は、ランジェリー業界で目覚ましい成功を収めた。手ごろな価格帯とファッション、快適さでユニークなバランスを保ち、多様性や包括性を実現しながらロイヤリティーを構築して差別化を図っている。可能性に満ちたブランドだ」と述べた。

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