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12時間にわたる「グッチ」のオンラインショー、1週間で3520万回再生 ブランド史上最多数に

 ミラノメンズのデジタル・ファッション・ウイーク最終日の7月17日、「グッチ(GUCCI)」が12時間にわたるストリーミング配信で披露した“エピローグ・コレクション”が、1週間のうちに全世界で3520万回以上再生され、ブランド史上最も再生回数の多いオンラインイベントとなった。

 今回のショーは、“エピローグ・コレクション”の広告キャンペーンの撮影の様子を映し出したものだが、内容の予告なしの12時間におよぶ配信は「グッチ」公式サイトとユーチューブ、ツイッター、インスタグラム、ウェイボーを通して、世界中から注目を集めた。5年前に現職に就いたアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)はこれまでに、2018-19年秋冬コレクションのステージとして手術室をほうふつとさせるグリーンのセットを取り入れるなどさまざまな試みを行ってきた。今回のコレクションでは、ミケーレ率いるデザインチームのスタッフをモデルに起用するという新たなスタイルを披露した。

 マルコ・ビッザーリ(Marco Bizzarri)社長兼最高経営責任者(CEO)は、「私たちは新型コロナウイルスの感染拡大以前から、ブランドのコミュニティー活性化のためにはデジタルテクノロジーと人間同士の直接的な関わり合いの両方が大切だということを確信していた。テクノロジーやSNSはただのツールではない。表現に意味を持たせ、ミケーレが持つ想像力を世界のオーディエンスに向けて発信することができる。ミケーレは“エピローグ・コレクション”を通じて、限定的なショーの空間で本来はステージ裏にいるスタッフを映し出し、コレクションを発信するまでのプロセスをオープンに見せることで、コレクションの全貌とわれわれ『グッチ』の真の姿を世界にシンプルに披露した。ポストコロナの世界では、今まで以上にこのアプローチ法を強めていきたい」と語った。

 また、「グッチ」は温室効果ガスの排出量削減にも取り組んでおり、全てのデジタルストリーミング配信におけるCO2の排出量が測定されている。そこで排出されたCO2はウェブサイトやSNS上でのエネルギー消費とも関連させて相殺される形でカーボンニュートラルを実現している。CO2排出量のデータは第三者が測定しており、各ウェブサイトおよびSNS上での再生回数とともに計測された。

 “エピローグ・コレクション”は、二酸化炭素の排出量と吸収量が同じとされるカーボンニュートラルであり、さらに環境や社会、経済面を考慮してイベントのサステナビリティを定めるISO20121にも認定されている。「グッチ」は20年春夏シーズンのフィジカル形式のショーで、世界で初めてISO20121に認定されたが、今後ファッションショーだけでなく、デジタルイベントを通じたコレクション発表や広告キャンペーンに向けたサステナブルな取り組みに対してもISO20121の認定を拡大している。

 なお“エピローグ・コレクション”では、プラスチック製品を使わないケータリングや、堆肥化が可能なパッケージの利用、現場での廃棄物管理やリサイクル活動も行われた。