ビジネス

「コーチ」親会社のCEOが辞任 疑惑表面化による混乱を避け

 「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」を擁するタペストリー(TAPESTRY)のジデ・ザイトリン(Jide Zeitlin)会長兼最高経営責任者(CEO)は、2007年に女性を誘うためにフォトグラファーを装ったという疑惑が表面化したことを受け、21日に退任した。

 状況に詳しい情報筋によると、タペストリーの取締役会は疑惑について内部調査を開始したという。また、後任となるCEOについて社内外の候補者を検討し始めるようだ。

 「10年以上前に私が撮影し、関係を持っていた女性が先月、複数のメディア機関に当時のことに関する懸念を告白した」とザイトリン前会長兼CEOは声明を発表。「心から大切に思っているタペストリーを混乱させたくないため、辞任せざるを得ないと感じた」と述べた。

 ファッション業界では数少ない黒人CEOの1人である同氏は、2006年にコーチ・インク(当時)の取締役会に加わり、14年に会長に就任。19年9月に現職に就いた。

 暫定CEOにはジョアン・クレヴォイセラ(Joanne Crevoiserat)最高財務責任者が、会長にはスーザン・クロップ(Susan Kropf)筆頭独立取締役が任命された。また、ザイトリン前会長兼CEOは3月から「コーチ」のCEOも兼務していたため、「コーチ」ブランドプレジデント兼CEOにはトッド・カーン(Todd Kahn)社長兼最高管理責任者兼秘書役が暫定的に就任した。

 ザイトリン前会長兼CEOは21日、自身のリンクトインで、子どもの頃にAP通信社の写真部門で働いいていた父親のもとで夏休みの間働いていたことや、銀行員時代にはプライバシーを守るため、見知らぬ人を撮影する際にミドルネームの「ジェームス」をベースにした偽名を使うことがあったことを明かした上で、「女性との関係は13年前に始まり、終わったもので、タペストリーでの役割とは一切関係がない」と綴っている。

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