ビジネス

百貨店4月度は7~9割の減収 「緊急事態宣言」延長で営業再開の見通し立たず

 主要百貨店5社の4月度売上速報が出そろった。各社の業績はおしなべて7~9割の減収だった。新型コロナ感染拡大に伴う7都府県での「緊急事態宣言」の発効(7日)、全国への拡大(16日)に伴い、各社はほぼ全ての店舗を当面の間休業し、収益の大部分を絶たれている。

 大型連休明けが期限の「緊急事態宣言」について政府は、対象地域を維持したまま、5月4日にも延長を正式決定する見通し。各社の反応は、「政府の決定を注視するが、原則として休業を継続する方針」(そごう・西武)「政府の決定に準じて決める」(三越伊勢丹広報)と、現時点では営業再開に関して慎重な姿勢を崩していない。

 各社の4月度の既存店売上高は、三越伊勢丹が前年同月比90.2%減、高島屋が同75.8%減、大丸松坂屋百貨店が同76.3%減、そごう・西武が同71.4%減、阪急阪神百貨店が同80.5%減だった。

 一部の店舗では食品フロアを営業しているほか、巣ごもり需要によりECが伸長傾向にあるものの、全体の業績に与えるインパクトは大きくない。三越伊勢丹は化粧品ECの「ミーコ(MEECO)」の売上高が前年同月比4倍で、スキンケア、ヘアケアが伸びている。「外出を控える状況でも季節限定のメイク用品などは需要がある」(三越伊勢丹広報)。高島屋は子会社セレクトスクエアが運営するファッションEC「タカシマヤ ファッションスクエア」単体で同30%増と伸びた。阪急阪神百貨店も化粧品や婦人バッグがけん引し、EC全体で同約3倍だった。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Timeless, Yet New 変わらない吉田、世界を変える【WWDBEAUTY付録:今こそ立ち上がれ、日本化粧品】

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。