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京都の旗艦店が話題の「ゴールドウイン」 差別化のカギは“見えないところにまでこだわる”姿勢

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ゴールドウインが、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」に続く成長の柱として期待するオリジナルブランド「ゴールドウイン(GOLDWIN)」で、積極出店を進めている。戦略エリアの中国では、今夏だけでも瀋陽、深圳、西安に新規出店。国内では、5月に関西エリア初の旗艦店を京都に出店し、6月には、東京・丸の内店を移転増床、8月には札幌にも出店する。秋から来年にかけては、ロンドンやニューヨーク、心斎橋、福岡などへの出店予定も控える。前期(25年3月期)のブランド売上高は44億円、今期は64億円の見込み。成長投資が続く中、来期には黒字転換を目指す。

京都やリニューアル後の丸の内の店舗は、中国で先行していた新素材研究所による店舗内装を導入した。経年変化を楽しむ鋼や銅板、清浄なムードの桐材や竹材、本御影石の大きな鉢の植栽などを配した店内は、日本の緻密な美意識やおもてなしを複雑に反映した空間で、ゆったりとしたサロンも備える。多くの客が気づくものではないが、店内のどこにいても音が均質に聞こえて居心地が良いようにと、建材やスピーカーにも徹底的にこだわったという。

目指すのは「簡単には見えないもの」

「ゴールドウイン」を事業本部長として率いる同社の川田慎二 取締役常務執行役員は、「当社には創業当初から、モノ作りの会社として、お客さまの気づかないところにまで心を込めるのが真心だという考え方がある」と話し、その精神性を渡辺貴生社長は“Dedication to detail”と表現する。SNSを通して浅く広く共感を得ることは今や簡単だが、「われわれが目指すのは、深いところでの共感。そういうブランドとは一体どんなものかというと、そう簡単には見えないと思っている。簡単に見えるものなら、ビジネスモデルとしてすぐに模倣されてしまう」と川田取締役。新素材研究所が手掛ける店舗内装も、「雰囲気だけを真似ても、その奥にあるものには近づけない」と胸を張る。

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