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ゴールドウイン、社名ブランドに賭ける 中国に布石

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ゴールドウインが社名ブランド「ゴールドウイン」の拡大にアクセルを踏む。連結売上高の4分の3を占める「ザ・ノース・フェイス(TNF)」の一本足打法から脱却するため、次の成長の柱として大きく育てる。2033年3月期までに売上高を500億円に拡大させる野心的な目標を打ち立てた。達成のカギを握るのは中国市場だ。(この記事は「WWDJAPAN」2025年11月17日号からの抜粋です)

人口1200万人の中核都市である中国・杭州市。高級ショッピングモール「ミックスシティ」の2階に、今年1月「ゴールドウイン」が出店した。157㎡の店舗空間は砂が固まってできた堆積岩を用いて、自然との調和と日本的なミニマリズムを表現した。店舗デザインは現代美術家の杉本博司氏、建築家の榊田倫之氏が率いる新素材研究所だ。

意表を突かれるのは店舗の立地である。周囲は「ディオール」など高級ブランドが軒を連ねる。「ハイブランドの中で十分に勝負できると考えている」と話すのは、現地法人の高得運(蘇州)商貿有限公司の齊藤武CEOだ。

「ゴールドウイン」は機能性とファッション性を高いレベルで融合した“プレミアムスポーツブランド”を志向する。中国においては富裕層をターゲットに定め、ソファーを置いたサロンスペースで接客し、広い試着室も完備するなど、高級店のようなサービスを提供する。客単価は6万円。ハイブランドよりは手頃な価格で高い満足感を得られると評判は上々だ。

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