ファッション

「ゴールドウイン」、東京・丸の内店を移転増床 新素材研究所と組み“風のゆらぎ”感じる空間

ゴールドウインは6月21日、オリジナルブランド「ゴールドウイン(GOLDWIN)」の東京・丸の内の店舗を、仲通り沿いのブリックスクエア1階に移転増床オープンする。国内の店舗では、5月に開業した京都店に続いて、新素材研究所が店舗デザインを担当。日本の美意識や機能美を反映するブランドの世界観を体現した店舗となっている。

仲通り沿いの二重橋スクエア1階に、2018年にオープンした旧店舗から移転する。移転によって、売り場面積は約1.6倍の約91平方メートルになる。現代美術家の杉本博司氏、建築家の榊田倫之氏の新素材研究所とは、21年に出店した中国・北京の店舗からタッグを組んでおり、榊田氏が本プロジェクトの設計を担当している。新店はフィッティング兼サロンスペースを導入し、ゆったりと買い物が楽しめる空間。京都店と同様に、作為のない自然に通じる“風のゆらぎ”を感じさせる要素を各所に配した。

たとえば仲通りに面したファサードには竹を使用し、1つ1つ異なる節がゆらぎにつながる。サロンスペースの壁には桐を配し、清浄なムードを引き立てる。バックルームと売り場を隔てる壁の鉄板は、鉄を焼成する際に表れる酸化被膜をあえてそのまま生かした。オリジナルで作成したスピーカーは、店内のどこにいても均質に音が届くように意図されたものだという。

「目に見えないところにまで
気を配る」

オープンにあたって、ゴールドウインの川田慎二 常務執行役員ゴールドウイン事業部長と、新素材研究所の榊田氏とのトークイベントも実施した。「目に見えないところにまで気を配り、製品を購入した人が気づかない部分にまでこだわるのがモノ作りの真心だというのが、当社が元来持っている考え方。『ゴールドウイン』ブランドにも、“Dedication to Detail(細部へのこだわり)”という考えを反映している」と川田常務執行役員。「『ゴールドウイン』はスキーという自然の中のアクティビティーを原点とし、同時にテクノロジーを突き詰めていくブランド。建築は工芸とテクノロジーの共存を突き詰めるものであり、親和性がある」などと榊田氏はコメントした。

同ブランドは21年の北京出店以来、重点出店エリアである中国には現在5店を構え、今夏だけでも瀋陽、深圳、西安に3店舗をオープンする。国内も8月に札幌の移転を予定しており、欧米ではロンドンやニューヨークへの出店を今秋から来春にかけて控える。今後も積極出店が続く中国では、なるべく差異のない内装デザインで出店し、ブランドの世界観を表現できるよう、新素材研究所がモジュール化した内装プランを作成したという。

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