ファッション

「ザラ」がLVMHプライズ2025覇者「ソウシオオツキ」と協業 大月デザイナーが語る“世代を超えたつながり”への思い

ザラ(ZARA)」は12月4日、LVMHプライズ2025でグランプリを受賞した大月壮士による「ソウシオオツキ(SOSHIOTSUKI)」とのコラボレーションコレクションを発売する。国内ではザラ 新宿店、銀座店、渋谷公園通り店、六本木ヒルズ店、名古屋店、グラングリーン大阪店、心斎橋店、心斎橋筋店および公式ECで取り扱う。発売に合わせて12月4〜13日の期間、ザラ 銀座店でポップアップストアを設置する。

コレクションはメンズに加え、「ソウシオオツキ」が初めて手掛けるウィメンズとキッズで構成する。テーマには“A Sense of Togetherness”を掲げ、日本の1980〜1990年代のカルチャーへのノスタルジーや家族の絆、世代を超えたつながりへの思いを込めた。価格帯はメンズ4390〜3万2990円、ウィメンズ4390〜3万9990円、キッズ1990〜1万2990円。

同ブランドが得意とする緻密なテーラリングや構造的なデザインに、ビンテージ感覚の融合を目指した。メンズは構造性とリラックス感のバランスを重視し、フォーマルな素材をカッティングやドレープで再構築。大月デザイナーは特に思い入れのあるアイテムとして、自身のブランドのアーカイブでもある“ダブルスモーキングジャケット”や“キモノブレストシャツ”を挙げる。

初披露となるウィメンズは、流れるようなシルエットや柔らかなプロポーションでテーラリングを再解釈し、ノスタルジックなムードの中に現代的な色彩を取り入れた。キッズは親密さを前面に打ち出し、大月氏自身が幼少期に母親から手作りしてもらった洋服の記憶を想起させる温かみのある仕上がりが特徴だ。

大月デザイナーは、「人間関係、家族の絆、そして性別や年齢を超えた繋がりというテーマに引かれ、今回のコンセプトに辿り着いた」とコメント。制作にあたりスペイン・アコルーニャにある「ザラ」の本社工場を視察しており、「従業員が皆プライドを持って服作りに臨んでいる姿勢に共感した」と振り返る。「ブランド単独では実現できなかった表現の幅を広げ、服を介した感情や絆の表現の可能性を追求できた」と手応えを語った。

また今回の協業について、「ここまでのビジネス規模、多くの人が関わる仕事は初めて。自身のコレクション制作では得難い経験に刺激を受けた」とし、「今は、ブランドの実態よりも先に(LVMHプライズという)評価を受けている状態だと思う。そこに追いつく地力をつけたい」と今後の抱負を語った。

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