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伊勢丹でポップアップ開催 エルバス、「トッズ」とのコラボスニーカーを語る

 東京・伊勢丹新宿本店1階ザ・ステージで10月9日から、ポップアップイベント「トッズ ハッピーモーメンツ バイ アルベール・エルバス(TOD’S HAPPY MOMENTS BY ALBER ELBAS)」がスタートする(15日まで)。このコラボレーションは7月に仏パリで披露され、世界の都市を巡回しているもので、「ランバン(LANVIN)」のアーティスティック・ディレクターを務めたアルベール・エルバスのハッピーな世界観が反映されたシューズやバッグを販売している。このコラボや「ランバン」を退任してからの活動についてエルバスに聞いた。

WWD:「トッズ」とコラボした感想は?

アルベール・エルバス(以下、エルバス):ディエゴ・デッラ・ヴァッレ(Diego Della Valle)=トッズ会長兼最高経営責任者をはじめ、トッズファミリーとのコラボはとても楽しかった。すてきなシューズを作るだけでなく、人に関する美しいストーリーを描くことができた。このコラボは単に製品のことだけではなく、人々を感動させる、またハッピーにさせるストーリーなんだ。私は人々をハッピーにするシューズを作りたかった。このコレクションはハッピーそのものを表している。

WWD:このコラボで楽しかったことと、難しかったことは?

エルバス:スニーカーのデザインだよ。なぜって、市場はスニーカーであふれかえっていてこのコレクションでさらにスニーカーを提案するのは意味ないってディエゴに言ったんだけど、どうしてもと言われてデザインしたんだ。快適なソールはそのままに、上部にはモカシンをくっつけたんだ。「トッズ」のDNAと空気力学的なデザインを組み合わせてみた。「トッズ」の魂はそのままに形を変えたんだ。

WWD:洋服のデザインとバッグやシューズなどのアクセサリーのデザインの違いは?

エルバス:ファッションは、単にドレスの前と後ろのことではない。それを着る女性のことだ。シューズは単なるシューズではなく全体のイメージを変えるものだ。そういう意味で髪型と同じようなもの。

WWD:“ハッピー モーメンツ”というコレクションだが、あなたの日常における幸せな時とは?

エルバス:人生には少しでも幸せが必要。現代では、それは今まで以上に必要だ。でもいつも幸せでいられるとは限らない。幸せとはいつも大きな箱で運ばれてくるものではなく、滴のように小さなこともある。幸せな時が来たら、それがどんなに小さくても喜んで迎え入れ、大切にして覚えておくべき。それが私にとっての幸せな時だ。

WWD:「トッズ」や「コンバース(CONVERSE)」などとのコラボの他に何をしていたか?

エルバス:「ランバン」を去ったときは、もうファッションには関わりたくないと思った。スケッチもしたくなかったし、素材にも触れたくなかった。気の向くままに世界を旅することにしたんだ。そして、ファッションがどのような方向に向かっているか、次のファッションは何かを知りたかったからマスタークラスを受けたよ。それ以上に、若い世代から学ぶという意味で教えたいと思った。「フレデリック マル(FREDERIC MALLE)」から香水を出して以降、絶え間なくさまざまなプロジェクトに携わっているよ。「トッズ」とのコラボが発表されたときには、SNSを通じて人々の興奮が伝わってきた。皆、私が仕事をしてないと心配していたみたいだね。

WWD:最近のファッションで面白いと思うブランドは?

エルバス:さまざまな理由から面白いと思うファッションブランドはたくさんあるよ。まず創造性が感じられるものが好きだけど、需要だけでなく、着る人のために新鮮でよく考えられた製品もいいと思う。

WWD:あなたにとってモードとは?

エルバス:モードとは関係性のこと。ここ数年感じているのは、ファッション業界では同じような人ばかりが集まってチームをつくるという大きな間違いを犯しているということ。年齢や性別、国籍などもっと多様性を持ったチームが必要だ。そうでないと、単なる独り言になってしまうから。モードには対話が必要。同じテーブルで話し合うことが大事。なぜならモードとは、自分とそれを着る女性との関係を示すものだから。

WWD:尊敬するデザイナーは?

エルバス:たくさんいすぎて一人だけ名前を挙げることはできない。