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経営難にあえぐ「フォーエバー21」をアリアナ・グランデが提訴 損害賠償請求額は10億円

 歌手のアリアナ・グランデ(Ariana Grande)は9月2日、「フォーエバー21(FOREVER 21)」が広告やSNSの投稿にグランデの写真を無断で使用するなどしたことが著作権、商標権およびパブリシティー権の侵害などに当たるとして、1000万ドル(約10億6000万円)以上の損害賠償を求めてカリフォルニア中央地区連邦地方裁判所に提訴した。

 訴状によると、「フォーエバー21」はグランデの曲「Thank U, Next」と「7 Rings」のミュージックビデオ(MV)からグランデ側の許可なく切り取った約30の静止画をウェブサイトやインスタグラムをはじめとするSNSに投稿したという。SNSの投稿にはグランデの公式アカウントがタグ付けされていた。加えて、「7 Rings」のMVでグランデが着用していた衣装などに似せたスタイリングをグランデではないモデルに着用させることで、「グランデが『フォーエバー21』と関係があるように消費者に誤解を与える」演出を行ったと主張。一部の動画の中ではグランデの曲も使用されたという。

 グランデ側は「損害額は少なくとも1000万ドルは下らない」と主張し、損害賠償請求と「フォーエバー21」が今後グランデの肖像や類似イメージを一切使用しないことを求める差し止め請求を行った。

 グランデと「フォーエバー21」および同社のビューティブランド「ライリー ローズ(RILEY ROSE)」は2月に契約交渉を行ったが、不調に終わった。グランデ側は、「フォーエバー21」側が「グランデの価値に見合った適正な市場価格に基づいて支払う意思がなかった」からだと主張する。交渉決裂後に「フォーエバー21」の上述のキャンペーンを展開し、グランデ側は写真などの使用中止を求めたが、「フォーエバー21」は4月まで使用を続けたという。

 「フォーエバー21」は、韓国生まれのドン・チャン(Do Won Chang)とジン・チャン(Jin Sook Chang)夫妻が1984年に創業。8月末には、日本の民事再生法に当たる連邦破産法11条の申請を検討していると複数の関係者が明らかにしたことを各種メディアが報じた。世界中で700店あまりを展開しているが、19年5月には中国市場から完全に撤退している。なお、日本では東京や大阪などで14店を運営している。