アンドエスティホールディングス(旧アダストリア)は、米ファッションブランド「フォーエバー21(FOREVER21)」の日本事業を今期中(2026年2月期)に終了すると発表した。日本はライセンス事業として展開しているが、米フォーエバー21本社が今年3月に2度目の破産申請を出したことに伴い、米国からのデザインや商品の供給が途絶えていた。
すでに8月から9月にかけて店舗を立て続けに閉店しており、現時点で唯一営業中のららぽーとTOKYO-BAY店(千葉)も10月13日に閉まる。アンドエスティHDは「業績(26年2月期)への影響は軽微」としている。
同社による「フォーエバー21」は23年春にスタート。22年9月に伊藤忠商事が日本国内の販売権を取得し、旧アダストリアの子会社Gate Winがライセンス生産・企画・販売する形で、同年4月にららぽーと門真(大阪)に1号店を出した。かつてのファストファッションのイメージとは一線を画し、平均商品単価は約4000円のクオリティの高いライセンス商品として再構築した。当時は売上高計画として25年に100億円達成を掲げ、その6割をECで想定し、店舗数は15店舗を見込んでいた。
「フォーエバー21」が日本から撤退するのは3度目となる。2000年に婦人服専門店の三愛が「フォーエバー21」を日本に上陸させ、わずか2年で事業を閉じた。09年には米国本社が直接上陸したが、19年10月に撤退している。