世界一といわれる乗降客数を誇る新宿駅に直結。ルミネエスト新宿は10〜20代の若い層に向けたトレンド感あふれるショップをそろえる。ルミネ横浜とニュウマン横浜の店長を経て、6月26日付で現職に就任した金子岳史常務取締役ルミネ新宿店長兼ルミネエスト店長に今後の方向性と商況を聞いた。なお、前ルミネエスト新宿店長の岩田明彦常務取締役はルミネクリエーツ社長に就任。(この記事は「WWDJAPAN」2025年8月25日号特別付録「ビジネスリポート2025年上半期」からの抜粋です)
WWD:店長就任にあたり、館の役割や方向性についてどう考えているか?
金子:ルミネエスト新宿はルミネにとって若いお客さまの入り口だ。これまでも本当にいろいろやってきているが、新しいことにチャレンジしていくべきだ。ルミネ新宿同様、これまでの路線を継続しながら、進化を模索する。面白くもあり、難しくもある。
WWD:2025年上半期を振り返ると?
金子:売上高は前年同期比4.1%増。客数は同1.8%減。客単価は同6.1%増、入館者数は同0.3%増だった。2、4、5、6月は過去最高の売上高をマークし、1〜6月も2018年度の過去最高を更新した。好調ととらえている。まず2月1日から3月2日まで全館で行ったナルミヤキャラクターズとのコラボキャンペーンが大成功だった。コラボアイテムなど初日に行列ができて完売するものも多数あり、2月の館の売上高をけん引した。4月は春の新規店や改装効果があり、ゴールデンウイーク時期に行ったパペットスンスンのポップアップショップも好評だった。2月の新宿アルタ、3月のミロード閉館の影響もある。特にミロードからの流入は感じ取れた。
WWD:春の新規出店やリニューアルの影響は?
金子:2階に「リズリサ(LIZLISA)」と「トゥエンティーズ(TNEWTIES)」を新規導入したが、「リズリサ」はオープン初日の売上高が爆発的だった。海外からの人気が高く、バイヤーが先行販売や限定品を求めて大量に購入していた。1920年代テイストが特徴的な「トゥエンティーズ」は1月にラフォーレ原宿店を閉めて3月にルミネエストに出店。顧客がついており、SNSの使い方も上手で、フリー客も取れている。やはり世界観など独自性が出せないと、お客さまの購買意欲を刺激できない。特に服は実需のタイミングでは買いに来てもらえるが、季節が変わるから新しい服を買おうという動きは減っている。何かコト的なことがない限り、売り上げが伸びることはなくなってきている。SNS発信や限定品など顧客を何らかの形で刺激できるブランドは気候に左右されずに売り上げを作ることができている。
WWD:好調なカテゴリーは?
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