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経営破綻の米バーニーズ、シカゴやラスベガス旗艦店など15店を閉店

 米国のバーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK以下、バーニーズ)が、現地時間の8月5日深夜に連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)を申請した。バーニーズが申請した資産は1億~5億ドル(約109億~545億円)。

 バーニーズの売上高はおよそ8億ドル(約872億円)で従業員は2300人、そして固定負債が2億ドル(約218億円)程度あるという。同社は2019年7月に、「貸借対照表を強化できる機会を積極的に検討している」と発言している。

 バーニーズが8月6日に発表したところによれば、運営する22店舗のうちシカゴ、ラスベガス、シアトルの旗艦店やアウトレットを含む15店を閉店する。マディソンアベニュー、マンハッタン・チェルシー、ビバリーヒルズ、サンフランシスコ、ボストンの5つの旗艦店と、ニューヨークとサンフランシスコのアウトレット2店は営業を継続する。またバーニーズのEC(barneyswarehouse.com)と同アウトレットのEC(barneyswarehouse.com)も引き続き運営する。

 債権者は5000社以上にのぼり、米不動産投資会社ジェネルマネジメント(JENEL MANAGEMENT)が600万ドル(約6億5400万円)、アシュリー・オルセン(Ashley Olsen)とメアリー・ケイト・オルセン(Mary-Kate Olsen)が手掛ける「ザ・ロウ(THE ROW)」が370万ドル(約4億330万円)、セリーヌ(CELINE)が270万ドル(約2億9400万円)と続く。

 今回の経営破綻では、債権者にファッションブランドが多いことが特徴的だ。彼らがバーニーズを支援しようとしたことが察せられるが、秋冬物が店頭に並ぶ時期を前に、バーニーズへの納入に慎重になっていたブランドもあった。ファクタリング会社(売掛債権などを買い取って現金化し、後に債権回収を行う会社)のほとんどがバーニーズに納入した企業の売掛債権の買い取りを停止したことからも、8月や9月の納入分についてさらに慎重にならざるを得ないブランドも多かっただろう。

 事業再建を目指す連邦破産法11条を申請したことにより、バーニーズを取り巻く状況は少し落ち着いたが、将来が不透明であることに変わりはない。有力なスポンサー候補の一つと目されているオーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)は救済後にドラスティックな改革を求めているため、ビジネスモデルが大幅に変更される可能性がある。バーニーズに卸しているブランドの中には今回の危機に備えていたところもあるが、バーニーズへの依存度が高い小規模なブランドなどは共倒れになる危険性もあるだろう。

 バーニーズは裁判所に対し、裁判所の監督下で行われる破綻手続き中にも、従業員への賃金や手当ての支払い、また取引先への支払いなどを含む事業運営の継続を求める申請書を提出している。これによってバーニーズは、取引先や製造業者、サプライヤーなどが提供した商品やサービスに対して満額を支払う予定だという。