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記録的な低温、長雨の7月 セール真っただ中の百貨店・メーカーはどうしのいだ?

 気象庁は29日、関東地方の梅雨明けを発表した。昨年よりもちょうど1カ月遅く、平年よりも8日遅い梅雨明けだった。東京都心では6月27日から33日連続の降雨を記録、前半は33年ぶりに真夏日(30度以上の日)が一日もないなど、記録的な低温と長雨が続いた7月。セールまっただ中の百貨店、および百貨店ブランドはどう戦ったのか。

 そごう・西武は前半の長雨の影響により、例年この時期に動く婦人カットソーやサンダル、紳士半そでワイシャツのほか、スキンケア用品や帽子や日傘などのUVケアアイテムの動きが鈍かった。一方で低気温により婦人ジャケット・ニットは7月前半(1~14日)で前年同月比約10%増、紳士ジャケットは同約20%増。雨傘(同53%増)、レインシューズ(同84%増)も好調だった。後半は盛夏物セール第2弾「プレミアムサマーバザール」(24日~)をスタート。婦人ブラウスや紳士ワイシャツなどの再値引き品が、29日までの比較で前年同月比約30%増とようやく動き出している。

 大丸松坂屋百貨店の7月の売上高(1~29日)は前年同月比2%減にとどまった。客足の減少に伴ってボリュームの婦人服が同0.8%減で、食品・子供服も前年を下回ったのが響いた。好調の特選婦人服(同7.1%増)、化粧品(同11.3%増)は変わらず強さを見せた。

 アパレルメーカー側は、セール品が不調の一方で、ジャケットなどの羽織物やプロパーの盛夏物商品が健闘した。ワールドはセール品に頼りすぎず、晩夏物の展開を前倒しで強化。ワンピースやブラウスなど実需商品と並行して、秋カラーやトレンドを取り入れたアイテムをディスプレーで見せるなど店頭をテコ入れした。梅雨明けからはオリーブやブラックといった鮮度あるカラーで晩夏対応商品をさらに拡充する。

 三陽商会は、「長雨で外出意欲が削がれたことにより、特にミセスのゾーンでダメージが大きかった」(広報担当者)。特にセール品の半袖、ノースリーブの動きが悪かった。一方でメンズ・ウィメンズのジャケット全体の売れ行きは前年同月比15%増と好調。「ポール・スチュアート(PAUL STEWART)」ではジャケットの売り上げが同2倍。雨具も例年になく好調で、「マッキントッシュフィロソフィー(MACKINTOSH PHILOSOPHY)」では、メンズの定番レインブーツの週間売り上げ数量が6月第4週で前年比193%増、7月1週は同 46%増で推移した。紳士靴ブランド「三陽山長」はブランド初のレインシューズ“防水 友二郎”が5月末の発売から約1カ月で470足を販売した。