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オンワード新中計 マスカスタマイゼーション事業を柱に育成

 オンワードホールディングスは、2022年2月期を最終年度にした中期3カ年経営計画(中計)を発表した。連結数値目標として売上高2800億円(19年2月期は2406億円)、営業利益100億円(同45億円)、ROE(自己資本利益率)5.0%(同3.1%)を掲げる。営業利益は既存および新規ブランド事業の底上げや事業構造改革による捻出に加えて、成長カテゴリーに位置付けるオーダースーツ「カシヤマ ザ・スマートテーラー(KASHIYAMA THE SMART TAILOR)」を柱とするマスカスタマイゼーション事業、食や化粧品などの非ファッション事業を伸ばす。

 営業利益の上乗せ分55億円の内訳は、既存および新規ブランド事業で10億円、マスカスタマイゼーション事業で15億円、非ファッション事業で15億円、事業構造改革で15億円を想定する。

 最大の注目は「カシヤマ ザ・スマートテーラー」だ。受注から製造までをデジタル化した同業態は、注文から最短1週間で高品質なビジネススーツを届ける仕組みが支持され、実質初年度の19年2月期に売上高37億円を達成した。完全受注生産のため在庫のリスクがなく、軌道に乗れば高収益が期待できる。今月3日には中国・大連に専用の第2工場が操業し、生産能力もアップする。20年2月期は60億円を見込む。

 今年に入ってからは、米国においてコワーキングスペースのウィーワーク(WEWORK)内に出店するという新たな手法で進出し、ニューヨーク、ワシントン、ボストンなどに客の採寸をする拠点を置いている。また4月2日に同様の拠点を工場のある大連のビジネス街にも設けた。

 今回発表した中計の売上高、営業利益、ROEの各目標は、19年2月期を最終年度とする旧中期3カ年経営計画で掲げていた数値と同じ。同社はこの3年、国内外の市場環境の悪化に伴う構造改革への対応にエネルギーを取られたため、大幅な未達で終わっていた。

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